【ZOOM創業者】音の品質が良い。それで2兆円企業が生まれた

2019/8/8
音声とビデオの「クオリティ」は、どこよりもいい。あまりにシンプルな戦略だが、それが2.6兆円の企業価値のベースを作った。
企業向けに、ビデオ会議サービスを手掛ける「Zoom(ズーム)」。メンバーは共有URLをクリックするだけで、世界のどこからでも会議に参加でき、日本でも導入企業が急増している。
スカイプやハングアウト(グーグル)、フェイスタイム(アップル)など、大手企業のサービスがひしめく中で、後発組のズームは、ビデオ会議の「音」と「ビデオ」のクオリティを徹底改善することで化けた。
創業したのは、中国出身の起業家エリック・ヤンだ。
今年4月にズームは米ナスダックに上場し、時価総額は2.6兆円にまで拡大。米国における「最優秀CEO」(グラスドア発表)に、アジア系の経営者として初めてトップに輝いた。
NewsPicks編集部は、創業者のエリック・ヤンに単独インタビュー。片言英語で渡米した男が、どのようにズームの事業を築き上げたのか聞いた。
Eric Yuan(エリック・ヤン)/ Zoom CEO 
1970年中国・山東省生まれ。1997年に渡米し、ビデオ会議サービスを運営する「WebEx」にソフトウェアエンジニアとして入社。その後2011年に企業向けビデオ会議サービス「Zoom」を立ち上げる。2019年4月には米ナスダック市場に上場。IPOまで成し遂げた初の中国人CEOとしても注目を集める。大のバスケットボールファンで、息子の試合観戦は絶対に欠かさない、子煩悩な3人の子供の父でもある (写真:洪由姫)