[ドバイ 1日 ロイター] - イランのロウハニ大統領は1日、主要国との核合意を維持するための戦いで最悪の事態に備えているが、最終的にイランが勝利すると確信していると語った。また、同国のザリフ外相に対する米国の制裁発動を批判した。

ロウハニ大統領は国営テレビで生中継された演説で「厳しい戦いが待ち構えているが、イランは必ず勝利する」と言明。「対話や合意によってわれわれが成果を得るという前提で行動しているわけではない」と述べ、核合意の締約国である英独仏が合意の存続を目指しているものの、米制裁によって合意にとどまるメリットが薄れている状況を暗に示した。

「むしろ、成果は得られないという前提に基づいて先々の計画を立てている」とし、今年と来年の予算や閣僚の行動はその前提に基づいていると説明した。

米国による核合意からの離脱や対イラン制裁の再開を受け、イランは核兵器開発につながりかねないウラン濃縮を再開し、核合意で規定された上限を超えてウランを貯蔵し、濃縮度を高めるなどして対立姿勢を強めてきた。

ロウハニ大統領はまた、先に発表されたザリフ外相に対する米制裁措置は「子どもじみた振る舞い」だと批判した。

フランスもザリフ外相への米制裁について懸念を表明し、英独仏の3国は制裁発動の決定に同意できないとした。仏外務省は「全ての外交チャンネルを開いておく必要があるとわれわれは考える。とりわけ、緊張が高まる状況下ではそうだ」と表明した。

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