【急成長】日本発祥の「マイクロホテル」が世界的ブーム

2019/7/31

「カプセルホテル」が原型

高齢者からミレニアルまで、ビジネスマンからバックパッカーまで、あらゆる旅人を魅了しているもの──それは「マイクロホテル」だ。
マイクロホテルは、40年前に日本で誕生したカプセルホテルに着想を得ている。カプセルホテルはビジネスマンに狭いが手ごろな宿泊所を提供してきた。その新バージョンが、マイクロホテルというわけだ。
ひとつの施設になるべく大勢の宿泊客を詰め込みたいホテル開発業者は、宿泊客にも増して、この業態に夢中になっている。
マイクロホテルはニューヨークやロンドン、パリといった物価の高い大都市によく見られるが、それ以外の地域にも着々と広がっている。
あるホテル専門家に言わせれば、その室内は「平方インチ単位」でぎりぎりまで面積を削られている。標準的な都市部のホテルの約半分、あるいはそれ以下の広さだ。家具類はたいてい折り畳み式か可動式で、バスルームにはシャワーとトイレしかない。壁掛けテレビも省スペース化に貢献している。
その一方で、宿泊費は標準的なホテルよりかなり安い。マリオット傘下にある「モクシー・ホテル(Moxy Hotels)」の場合、アメリカ国内では1泊159ドルから宿泊できる。
内装のベースになっているのは日本のカプセルホテルと、飛行機のファーストクラス席だ。いまやマイクロホテルは、世界中で急増している。
ニューヨークのタイムズスクエアにある「モクシー」の一室(Michael Kleinberg)

狭いけれど「スタイリッシュ」