【徹底解説】日産リストラの背後に、自動車産業「3つの試練」

2019/7/29
カリスマ経営者の「否定」の先に、先の見えないリストラが待っていた。
7月25日、日産自動車は生産ラインで働いている社員を中心にした1万2500人の人員削減を含む、大幅なリストラを発表した。グローバルの生産能力も、年産720万台から660万台(2022年まで)へと10%近く縮小させる。
日産が発表したリストラ案の内容(NewsPicksまとめ)
ざっくり言えば、これは20年にわたって日産を率いてきた、カルロス・ゴーン被告による規模拡大のパワー路線を否定するものだ。
しかしゴーン路線を否定すれば、きれいさっぱり新しい成長シナリオに乗れるかと言えば、もちろん答えはNOだ。
むしろ日産は自動車業界にあって、とっくに手を打つべき構造問題に対して、遅ればせながらも対策に本腰を入れだしたにすぎないからだ。
はっきり言えば、トヨタ自動車など、すでに実施済みの路線転換を後から追いかけているだけとも言えるかもしれない。日産の大幅リストラの意味するところを、NewsPicksが解説する。