電子たばこは「間違いなく有害」 WHOが規制訴え
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注目のコメント
私も度々NP上でも取り上げていますが、この電子タバコ、e-cigaretteの問題は国際的な医学雑誌でも公衆衛生的な問題として度々特集を組まれています。ちなみに、「電子タバコ」は日本で売られているIQOSなどの「加熱式タバコ」とは異なりますのでご注意ください。
当初は禁煙治療の一手段として用いられはじめたもので、現在でもこのe-cigaretteを使って禁煙治療をまじめに頑張っていらっしゃる方もいます。そのような側面では「有益性のある」
治療法かもしれません。少なくとも従来のタバコと比べれば健康被害が少ないだろうという見解は、多数の研究結果からある程度一致して得られたもので、完全に否定されるものでもありません。最近では禁煙治療としてニコチンパッチなどのニコチン代替療法よりも電子タバコの方が有効であったとの報告も上がり、話題となっています。
一方、問題となっているのは、「治療」ではなく、喫煙習慣のなかった若者による「娯楽」としての利用です。簡単に手に入ること、そのデザイン性、500近くもあるブランド、8000近くバリエーションのあるフレーバーが若者の心をくすぐり、これまで喫煙習慣のなかった人に多くのニコチン中毒を生みました。この事実は、明らかな「有害性」と言っていいと思います。
また、e-cigaretteは液体を中に詰め、その蒸気を吸うような構造になっていますが、液体に8000種類もある様々なフレーバー成分が含まれ、それらの安全性に科学的実証がなく、今後様々な健康被害を生む可能性が懸念されています。未知のがんリスクなどが将来明らかになる危険性を秘めているということです。
e-cigaretteによる新たなニコチン中毒の発症と未知の危険性。公衆衛生の観点で捉えた時、これらの有害性が有益性を上回り、このような強い声明につながったと考えます。
ちなみに、日本ではニコチン入りの電子タバコはそもそも販売されていないようです。電子タバコが有害なのは言うまでもありませんが、患者さんと話していると、「タバコは体に悪いと思って、電子タバコに変えた」とおっしゃる方も意外に多く、誤ったイメージが広がっているのではと危惧しています。
また、公共の場の喫煙についても電子タバコならOKという風潮があり、是正していくべきです。例えばこちらのZOZOマリンスタジアムの記事は、まるで電子タバコを推奨しているように書かれており驚きました。
https://victorysportsnews.com/articles/7445/original
追記
電子タバコと加熱式タバコを混同したコメントをしてしまいすみません。ちなみに加熱式タバコについてもWHOは「紙巻タバコと比べて安全とする十分な根拠はない」としており「全ての形式のタバコは有害である」と訴えています。
https://www.who.int/tobacco/publications/prod_regulation/heated-tobacco-products/en/いい加減、、、日本の記事が読まれてる時に電子タバコと加熱式タバコは別物として捉えられてのかな、多分同じものと思われちゃってますよね、、、
ちなみに加熱式タバコは電子タバコより直接的な意味で様々な害が出ることが懸念されています。
