小野薬品、本庶氏と交渉再開へ 特許配分巡り、寄付案を再提示
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一般に、一つの発明が新たな医薬品に結び付くには、莫大な開発費がかかる一方、成功率は極めて低いとされています。途中まで順調に開発が進んだ医薬品候補が、臨床試験の最終段階でお蔵入りになることも珍しくありません。リスクをとってまとまった投資をし、製品化までたどりついた企業と、最初の発明をした科学者。どちらにも相応の功績があると言えるのではないでしょうか。
本庶氏と小野薬品が当初結んだ契約が、客観的にみて本庶氏にとって不利だったと言えるのかどうかが知りたいところです。今後の交渉の行方に注目したいと思います。今となっては医薬品の新しい流れを作ってブロックバスター品に成長したオプジーボですが、その開発過程にてどの製薬企業も手を上げない中でリスクを取って資金を出した1社が小野です。
当時この免疫チェックポイントを阻害するという全くの新しいアプローチは、懐疑的な意見が強く成功する可能性は限りなく低いと思われていた中での契約交渉であれば、ライセンス料として支払うフィー水準が、一般的なレンジよりも低いレートが提示されるのは理解ができる部分もあります。
本件は、どちらかといえば、過去に締結済の契約条件が日本では再交渉される可能性があるみたいな印象を、海外の研究者や企業が持ってしまうと、日本との共同研究を避ける要素になる可能性を懸念しています。
いずれにしましても、小野と本庶教授との間で円満に早期にこの議論が終息することを期待しています。業界内の実状を聞いている限り、会社としての存在意義が問われている問題。もちろん正義は本庶先生の側にある。かなり酷い話で心が痛みます。企業の社会的な責任をもう少し会社トップが自覚すべき((怒))