【証言】創業者・三木谷浩史とはどんな人物か?

2019/7/25
楽天に2005〜2017年まで在籍し、IR部長も歴任した市川祐子さんは、今や広く定着した「楽天経済圏」の言葉の“生みの親”でもある。
楽天は現在、EC(ネット通販)だけでなく、金融にも事業を広げ、楽天グループのサービス内でお金をぐるぐる回す「楽天経済圏(エコシステム)」のさらなる拡大を狙っている。
楽天がこの構想を発表したのは2006年。三木谷浩史会長兼社長が市川さんに「Rakuten Ecosystem」という言葉をIR資料に入れたいと言うと、市川さんは「エコシステムより経済圏の方がイメージしやすい」と返した。
このエピソードにも表れるように市川さんは、楽天の創業者で経営トップに立ち続ける三木谷会長兼社長と肩を並べながら仕事をした経験を持つ。
その市川さんは、「創業者という存在」をどう捉えているのか──。
市川祐子(いちかわ・ゆうこ)1970年生まれ。1993年、慶応義塾大学理工学部卒。1993年、NEC入社。2002年の半導体部門分社と翌年の上場・IR等を担当。2005年、楽天入社、IR統括及び財務企画に従事。2016年、同社IR部長。2018年、アライドアーキテクツ社外取締役に就任(写真:是枝右恭)

一瞬で決まった「楽天経済圏」

──「楽天経済圏」は、どのように生まれたのですか。