[東京 19日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比347円99銭高の2万1394円23銭となり、大幅に反発した。海外時間に米国株主要3指数が小反発。日経平均は前日に422円下げた反動もあり、朝方から買い戻しが入った。上海株の上昇や米株指数先物の底堅い動きも投資家心理の支えとなった。

東証1部の騰落数は、値上がり2024銘柄に対し、値下がりが97銘柄、変わらずが29銘柄。全体の94%が値上がりする全面高商状だった。市場からは「前日だけでなく、この3営業日で600円ほど下落したため、買い戻しが入りやすかった。中国市場の動向や中東情勢による為替の大きな変動には注意は必要だが、きょうのところはこのまましっかりした展開となりそうだ」(証券ジャパンの調査情報部長、大谷正之氏)との声が出ていた。

個別では、東京エレクトロン<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、信越化学工業<4063.T>、SCREENホールディングス<7735.T>など半導体関連が大幅高。買い戻しに加え、半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が今年後半の需要に前向きな姿勢を示したことが支援材料になったとの声も出ていた。

TSMCは18日、今年後半は第5世代移動通信システム(5G)の需要拡大が業績を支援するとの見通しを示した。さらに、米中貿易摩擦で打撃を受けた需要は年末にかけスマートフォンメーカーを中心に回復する公算が大きいとした。

TOPIXは1.80%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9329億円だった。東証33業種すべてが値上がり。値上がり率上位には、水産・農林、証券、非鉄金属、食料品、パルプ・紙などが並んだ。設備投資関連や電子部品関連も堅調だった。