フェイスブックの「リブラ」、実現は「妄想的」-米上院公聴会が追及
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注目のコメント
注目のフェイスブックのリブラに関する公聴会。想定以上に厳しい質疑で、現在ビットコインは前日比10%を超える下落、6月後半に超えた1万ドルを割っています。
もっとも、疑問の標的は主にFBの信頼性やリブラ組織等の問題で、必ずしも暗号資産に対してではなかった印象です。記事でオハイオ州の議員の厳しい質問が取り上げられていますが、同州は、昨年末、アメリカで初めてビットコインでの税金支払いを認めた先駆的な州です。
いずれにしても開始は当初発表の来年からは遅れそうですね。今後はG7でのリブラ規制の討議が注目です。リブラの公聴会、追求しているポイントがズレている印象です。リブラはフェイスブックから独立して運用する指針を出してますし、ブロックチェーンの仕組みそのものがあまり理解されていないのでないでしょうか。
昨年の公聴会で広告のビジネスモデルが理解されてない事が判明したことの再来でなければいいのですが。
https://www.businessinsider.jp/amp/post-165584
基本的に議員の立場では既得権益を崩す可能性のあるリブラを支援していいことはないので、フェイスブックを叩こうとするのは当たり前です。
大統領選挙も近く、トランプ大統領の移民差別の問題発言もある中で、何か大衆の注目を逸らしたいところもあるかもしれません。
一番損をするのは本来ならばリブラによって決済が円滑になる潜在的なユーザーです。特にインドなどの銀行口座をまだ持たない人が多い国にとってリブラは決済プラットフォームになりえます。
その声なき声は拾われず政争の道具になるのは惜しい気がします。この手の新たなテクノロジーは、規制が決まる前にグレーゾーンで突っ込み、普及してから修正するというのがこれまでの基本だったところで、今回のリブラは構想を世界に提示し、国の枠組みでどう対処するかを議論する時間の猶予が与えられているという意味で新たな展開だと感じます。Facebookが大人になったとも言えますし、さすがに社会的インパクトが大きいと考えているとも考えられますし、最近の反テックジャイアントの流れを加速させることは本業含めてダメージが大きすぎるという判断なのかもしれません。国家VSテックジャイアントの棲み分けの模索が新たな局面に入ったように感じます