[16日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックス・グループ<GS.N>が16日に発表した第2・四半期決算は減収減益となった。しかし、株式トレーディング収入の増加が投資銀行部門を支援する中、1株利益と収入はともに市場予想を上回った。

午前の取引でゴールドマンの株価は約2.5%上昇した。

普通株主帰属の純利益は前年同期比6%減の22億ドル(1株当たり5.81ドル)。

純収入は2%減の94億6000万ドル。

リフィニティブ・IBESのまとめたアナリスト予想は1株利益が4.89ドル、収入は88億3000万ドルだった。

株式トレーディング収入は6%増の20億ドルで、この4年で2番目に高い水準となった。キャッシュ商品やデリバティブ(金融商品)を中心に顧客のトレーディング活動が活発化した。

一方、フィクストインカム事業の純利益は13%減少。債券などの金利商品や通貨の取引が低調だった。

株式トレーディングは好調だったものの、主要4部門中3部門が減収となった。トレーディングを含む機関投資家向け事業は3%減収、投資銀行部門は9%減収。トレーディング・投資管理部門の収入も大幅な落ち込みとなった。一方、投資・融資事業は16%の増収となり、過去8年で最も好調となった。

ゴールドマンはトレーディングなどのボラティリティーが高い業務から個人向け融資などに軸足を移す取り組みを続けており、2020年までにこうした新規分野で新たに50億ドルの収入の確保を目指す。

総経費は横ばいの61億2000万ドル。