欧州王者リバプール、崩壊から再生への「3年7カ月」 闘将クロップが変えたものとは?
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クロップの偉大さはさておき、リバプールの崩壊時も再生時も、その原因は親会社であるFSG社の実験精神にあると思っています。ボストンレッドソックスの親会社でもあるFSGはリバプール買収当初、なんとサッカーにもマネーボール(セイバーメトリクス)を導入し、統計的に優秀な選手を連れてくるも全く活躍せず。監督が欲しい選手は優先されなかったため、ロジャース監督は気の毒でした。
しかし、FSGはセイバーメトリクス路線を放棄。クロップを連れてきて、クロップの補強路線を最優先。クロップがこれまた相当な目利きで、連れてきた選手がほぼほぼ活躍したというのも驚異的です。選手獲得においても、アリソンやダイクなど相場より高く払ってでも必要な選手は獲得し、かたや当時エースだったコウチーニョを超高値で売るなど、移籍金の収支バランスは良い。チームと共に会社も成長している感じですね。
追:参考記事
https://lfclab.jp/club/13955
『3年間のFSGによる補強方針の変化を考察する〜「リスク覚悟」で専門家に意思決定を委ねる〜』15年来のリバプールファンとしては、クロップ時代はベニテス政権時代にもまさる、本当にエキサイティングで楽しいシーズンが続いています。
3年7ヵ月と聞くと、短いように思うかも知れませんが、昨今のプレミアムリーグでは毎年のように監督が変わるのがザラで、長期政権と言って差し支えない長さです。そして、この長期政権だからこそ、クロップの改革は功を奏したと言えると思います。就任直後のEL決勝や、昨年のCLを逃してもなお、クロップを置き続けるという判断が今年のビッグイヤーにつなっがた。(クロップ以外にいないという批判もありますが、これがもしユナイテッドやチェルシーであれば変えていた気がします)
一方で、クロップがバルセロナやレアル・マドリーでも同じことができるかというと、難しいのではとも思います。ドルトムント時代はバイエルンというライバルが存在し、リバプールではシティというライバルが存在した。今年はまだリーグタイトルをシティから奪うという共通目標がありますが、そうではなくなった時、チームを牽引できる監督は前ユベントスのアッレグリや、シティのグアルディオラといった勝者のメンタリティーを持つタイプで、そのモチベートの仕方はクロップとは異なる気がします。クロップ率いるリバプールがCL優勝を成し遂げるまでの軌跡がよ〜く分かる素晴らしい記事。クロップとリバプールの相性がパーフェクトとオーナーが称えるのも納得です!
「戦略は勝つために不可欠だが、試合の勝敗を分ける違いはエモーションが生み出す」
「そして言うまでもなく、勝利に不可欠な戦略がタフなトレーニングの成果であるゲーゲンプレスであり、勝敗を分ける決め手になるのはドイツ人闘将自身が発散する、どこまでもポジティブで情熱的に勝利を渇望する「感情」だ。
さらに本拠地アンフィールドには、あのバルセロナ戦の奇跡を呼んだ“魔物”もいる。」