【新】“昭和的な優秀さ”が終わり、新たな価値観の時代がくる

2019/7/15
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第199回(全5回)は、化粧品会社、オルビス社長の小林琢磨氏と、ベストセラー『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』で話題の著作家、山口周氏が登場する。
小林氏は、昨年ポーラグループのオルビスの社長に早期抜擢され、同社の経営ビジョンを再構築し、その価値観のもとでリニューアルした基礎化粧品「ORBIS U」が、発売3か月で100万個突破という異例のヒットを記録。
小林氏が打ち出したビジョンは、これまでの化粧品の主流であるアンチエイジング志向とは逆ともいえる、「人と比較する必要はない。人それぞれが固有の美しさや強さを引き出せる」という美の本質的価値を追求するものだ。
そんな個々人にとっての自然体を追求する価値観こそが、「令和の時代は世の中の中心になる」と山口氏は語る。
令和の時代が始まり、今、昭和的な良さであった「優秀さ」、「新しさ」、「若々しさ」、「便利さ」などの価値観が、すべて終焉しつつあるという。
では、新時代に対応する企業ビジョン、フィロソフィ、そして個人の生存戦略とは何か。山口氏と小林氏が語り合う──。