[北京 10日 ロイター] - 中国汽車工業協会(CAAM)が発表した6月の自動車販売台数は、前年同月比9.6%減の206万台と、12カ月連続の減少となった。CAAMは、横ばいと予想していた今年の販売台数が、前年に続き減少するとの予想を示した。

5月の販売台数は16.4%減、4月は14.6%減だった。

長引く販売低迷から、自動車業界の専門家はすでに予想を引き下げていた。

景気減速と米中貿易戦争を背景に、昨年の販売台数は2.8%減と1990年代以降で初めて前年割れとなった。

CAAMの幹部は、中国政府が支援策を効果的に実施できれば、今年の減少率は5%を下回る可能性があると指摘した。

上半期の販売は前年比12.4%減の1230万台。

CAAMは、政府が新たな販売支援策を講じる必要があるとし、これまでの措置は「消費者が期待したほど効果的でも強力でもない」と評価した。

中国の乗用車販売の60%以上を占める15都市・省で新しい排ガス基準が前倒しで導入されていることも、販売低迷の一因となっている。メーカーの間に不透明感が高まり、消費者の間にも混乱が広がっているという。

<NEV販売は好調>

新エネルギー車(NEV)の販売は引き続き拡大。6月は80%増の15万2000台だった。上半期の販売は前年比約50%増の61万7000台。

NEVには、プラグイン・ハイブリッド車、電気自動車、水素燃料電池車などが含まれる。大気汚染対策を進める中国政府は、NEVの普及を推進しており、昨年の販売は約62%増加した。

CAAMは、政府のNEV購入支援措置の終了を見越して自動車メーカーが販売奨励策を提供したことが、6月の販売増につながったと説明した。

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