リモコンで航空機けん引、ANAが実用化 国内初
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飛行機を押すには大きなトルクとパワーが必要で、従来は大きなディーゼルエンジンを搭載したトーイングカーという専用の大きな車で押していました。
昨今のバッテリー技術の進歩により、エンジンではなくモーターでトーイングをしようというのがこのドイツ製の車両です。低速回転時におけるトルクとパワーという意味ではエンジンよりもモーターのほうが本質的には優れており、今後は各地の空港で採用が進みそうです。
地味なところですが車両と機体をつなぐトーバーという棒がないのもポイントで、ただ飛行機を押して、自走開始位置まで横に持っていくだけに見える作業ですが、最初は機体を持っていきたい方向の逆にハンドルを切り、機体が所望の向きに動き出したら適切な角度を保ってハンドルをあまり切らないようにするなどの技術が必要でした。
しかしこの車両は前輪を抱きかかえる方式(トーバーレス)のため小難しい技術は不要で、単にラジコンでひょいっと動かす程度の話で済みます。当然自動運転化も可能なはずです。
ところでエアバスは機体の前輪にモーターを仕込み、それを利用して自らバックできる機体を作れるのではないかと研究しているという話です。しかし混雑している空港では周囲の状況を確認しながらバックするほうが安全ですので、外部の車両を使ったバックのほうがメジャーになるかもしれません。