[アテネ 1日 ロイター] - ギリシャの中央銀行は1日に公表した金融政策の年次報告書で、2019年の成長率は1.9%になるとの見通しを示した。これは政府見通しを下回る。

ギリシャは、9年にわたる債務危機で国内経済が約25%縮小したが、景気は回復しつつある。昨年の8月には欧州連合(EU)の金融支援第3弾から脱却し、国債市場への復帰を目指している。

中銀は、20年の成長率は2.1%に上向くと予想。今年の基礎的財政収支の黒字は、国内総生産(GDP)比2.9%になるとし、金融支援の条件として求められている3.5%には届かないとの見通しを示した。

中銀は「経済は引き続き、長期にわたる経済危機がもたらした大きな課題に直面する」と指摘した。

積み上がる不良債権が国内銀行の収益を圧迫していることや、高水準の公的債務などを課題として挙げた。