【直撃・小泉進次郎】「老後2000万円」炎上問題の震源地

2019/7/1
6月3日、金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループは「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案)を公表した。
そこに書かれた、夫婦の老後資金について「2000万円が必要」という文言を巡り、批判が相次ぐなど炎上が続いている。
参院選を目前に控えて、麻生太郎副総理兼金融担当相が「政府のスタンスと違う」などとして報告書の受け取りを拒否する事態に発展したかと思えば、今国会の予算委員会で繰り広げられた党首討論でもやり玉に挙げられている。
先日NewsPicks編集部が報告書を取りまとめた金融審議会・市場ワーキング・グループ委員の中野晴啓・セゾン投信社長に行った直撃取材では「これをもって(全ての人が)2000万円不足と読み取る方がバカじゃないでしょうか。」と発言。ピッカーのコメントも賛否両論だった。
ただ、ふと思い返すと、私たちは本当に年金をはじめとした社会保障制度の考え方や、内容、そしてこれからの100年時代にふさわしい社会保障の姿を、真剣に問うたことがあっただろうか。
NewsPicks編集部では本日から6日間に渡り、「老後サバイバル」という緊急特集を組み、日本の未来を決める社会保障制度について考えていきたい。
第1回の本日は、自民党の厚生労働部会長である、衆議院議員の小泉進次郎氏を直撃した。
小泉 進次郎(こいずみ しんじろう)/自民党厚生労働部会長、衆議院議員(4期)。1981年横須賀市生まれ。関東学院大学卒業後、米国コロンビア大学にて政治学修士号を取得。米国戦略国際問題研究所(CSIS)研究員を経て、2009年より衆議院議員を務める。2011年、自民党青年局長に就任。2013年に内閣府大臣政務官・復興大臣政務官。2015年から自民党農林部会長に就任、同年にはポスト2020年代に向けた社会保障改革を提言。2018年10月からは新たな社会保障の実現に取り組んでいる。

理解されていない「年金」の本質

──老後に2000万円が不足するという内容が書かれた金融庁のワーキンググループの報告書をきっかけに年金問題が炎上しています。