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【3分解説】ビジネスパーソンが知るべき「イラン問題」の核心

NewsPicks編集部
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    イラン人(ペルシア人)という民族を理解しないと、あの国のすることは理解しにくいです。イラン人はプライドが高いです。現在のイスラーム共和国体制では、最も重要な起源は7世紀に勃興したイスラームですが、民族としてのイランは、2500年前から、アレクサンドロス大王に滅ぼされたアケメネス朝ペルシアなど、世界有数の帝国をつくってきました。7世紀にパッと出てきたそれまでは交易商人に過ぎなかったアラブ人などは、軽侮しています。なお、あの国では、シーア派のイスラームというアイデンティティが強くなるとアラブ人を含めたシーア派の盟主に立とうという発想になります。イラン民族主義が強くなると、イランの外には関心が薄くなります。
     欧米諸国に植民地化されたり、大量虐殺のようなひどいことをされた国はたくさんありますが、そのことを今に至るまで恨みに思い、本気で復讐してやろうと考えて実行に移している国はあまり多くはありません。イランは、比較的独立を保った国ではありますが、本気で欧米に落とし前をつけさせようとしています。
     イランの欧米への不信感の直接の起源は、1979年まで続いたパフレヴィー朝時代にあります。パフレヴィー朝の国王は、米英と組んで、石油メジャーから莫大な富を与えられました。イランのモサッデク首相は、石油を国有化し、国民の経済や生活を向上させようとしましたが、1953年、MI6とCIAが仕組んだクー・デタで失脚します。この事件は、イラン人が米英を信用しない根拠となっています。
     1979年のイラン・イスラーム革命というのは、米英の石油メジャーと組んで莫大な富を得ながら、国民は貧困なままにしている国王を倒す、というのが主な目標でした。もともと米国は国王の主な支援者であり、敵でした。革命後も、米国は国王を保護し、国王が持ち逃げした莫大な資産をイランに返還しませんでした。米国大使館人質事件も、その状況で起きたことです。
     今のイランの体制も、米国はモサデック首相の頃から何も変わっていないと思っているし、下手に関わると何をされるかわからない相手だと思っています。実際、リビアのカダフィなどは、米英と和解したと思ったら、すぐに失脚して殺されました。米国の側はそういったこともほとんど意識していないでしょうが、イランの方は、米国は絶対に気を許してはならない相手であると確信を強めているでしょう。


  • NewsPicks 記者

    日々峻烈に批判しあう米国とイラン。
    いったいなぜこんなにもお互いを敵対視して対立を続けるのか、その原点から紐解きました。

    トランプ大統領は「イランとの無条件の対話に応じる」としていますが、「対話」のカウンターパートになる最高指導者や外務大臣に経済制裁を課し、自らその道を険しくしています。

    一方のイランも核開発の道に戻りつつあります。
    この動きが本格化することが意味するものは「イランの核合意からの離脱」です。

    こうなってしまうと合意の当事者でもあるヨーロッパ諸国のメンツも潰れ、いよいよ話し合いではどうしようもなくなってしまいます。

    両政権の賢明な選択が求められています。


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    ジョーシス株式会社 シニアエコノミスト

    イラスト式で分かりやすい解説でした。普段馴染みのない方も、是非一読下さい。なお、イラン革命のときの米国大使館占拠事件については映画「アルゴ」をみると雰囲気が分かります(もちろん脚色がありますが)。国際法でも、この事件は国際司法裁判所が下した仮保全措置と本判決は重要判例として必ず学ぶケースです(係争の付託の可否、国家責任、自国民保護の権利などが論点)

    また、イラン革命のとき、現地に滞在していた日本人が脱出できずに困っていたところを助けたのがトルコ。かつて、和歌山県沖でトルコの船が難破し、地元の漁村の人たちがトルコ人を助けたことのお返しとして、日本人をトルコ機に乗せてくれたというエピソードがあります。

    これを扱った日トルコ合作の映画「海難1890」は少々感動的に作られすぎている部分があるものの、是非観て欲しい映画の一つです。「アルゴ」「海難1890」と連続でみると、イラン革命当時の話しや、日本と中東の関係について理解のきっかけになると思います。

    日本では日航機がテヘラン行きをスタンバイしていたようですが、さすがに現地情勢が不透明すぎて飛ばす段階ではなく、当然、当時の状況では自衛隊機も飛ばせない。国会は空転・・・

    あのとき、トルコ政府がトルコ機に日本人を乗せてくれなかったらどうなっていたのかと・・・日本政府の危機管理体制が大きく問われた大事件でした(そして決断しない政治家の存在も浮き彫りに)。

    史実に基づいた取材記事はこちらに掲載があります。映画は脚色があると分かっていながらも、かつ2度目の鑑賞ながらも、シンガポールからイスタンブールに飛ぶトルコ航空機内で感動してしまいました。
    http://mainichi.jp/sc/kainan/


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