[東京 25日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から円高の107円付近。一時106.78円まで売られ、今年1月3日以来5カ月半ぶり安値をつけた。

107円前半でもみあいが続いたドルは、正午前から下げ足を早めた。話題となったのは、トランプ米大統領が日本との安全保障条約を破棄する可能性についての考えを側近に示していたことが分かった、とするブルームバーグの報道。

ただ記事は、大統領が条約破棄に向けて実際に措置を取ったわけではなく、政権当局者らもそのような動きはありそうもないと話している、とも伝えており、市場では中国株安などを受けたリスクオフムードの広がりが影響したのではないかとの声も出ていた。

この日のアジア株式市場は全面安で、中国株は2%近く下落。イランの最高指導者ハメネイ師らに資産凍結の制裁を課す大統領令にトランプ大統領が署名したことを警戒する声も出ていた。

イラン外務省の報道官は、米国の制裁は「外交チャンネルの永久的閉鎖」を意味すると批判した。

アジア市場でも金現物相場は続伸。13年5月以来の高値を更新した。米10年債利回りもじりじりと低下し、再び2%を割り込んだ。

市場では、ドル指数に続いてユーロ/ドルが200日移動平均線を上抜けたことも関心を集めた。同線は中期的な方向性を示唆するとされ「ドルの下落トレンドが勢いづく可能性がある」(外銀)という。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 107.03/05 1.1391/95 121.94/98

午前9時現在 107.32/34 1.1397/01 122.34/38

NY午後5時 107.28/31 1.1396/00 122.28/32

(為替マーケットチーム)