[ベルリン 21日 ロイター] - IHSマークイットが発表した6月のドイツの購買担当者景気指数(PMI)速報値は、サービス業と製造業がともに上昇した。第2・四半期のドイツ経済が緩やかに成長したことを示唆している。

6月のサービス部門PMIは55.6と、2カ月ぶりの高水準。前月は55.4だった。

製造業PMIは45.4と、4カ月ぶりの高水準。前月は44.3だった。

PMIは50が好不況の分かれ目となる。

ドイツでは、貿易戦争や英国の欧州連合(EU)離脱問題などを背景に製造業が縮小。サービス業が景気を下支えしている。

製造業の生産は5カ月連続の減少となった。

総合PMIは52.6で横ばい。

IHSマークイットのエコノミクス・ディレクター、トレバー・ボールチン氏は「サービス業は引き続きトレンドを上回っている。製造業も不況は続いているが、最悪期を脱した暫定的な兆しがある」と述べた。

PMIはいずれもロイターがまとめた市場予想を上回った。

マークイットのエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は、第2・四半期の経済成長率を0.2─0.3%と予測。製造業は必ずしも底入れしていないが、「サービス業は依然としてドイツ経済の成長の柱であり、今後もそうした状況が続くだろう」との見方を示した。