ルノー、日産統治改革議案に賛成へ 譲歩の委員会人事「歓迎」
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注目のコメント
ルノー日産アライアンスの目的はひとつ。
「世界で勝つ!」ことです。雇用を守りたい、経営の主導権を握りたい、もさることながら、勝つための最善を模索し続けて欲しいものです。指名委員会等設置会社への定款変更の議案には反対する。ガバナンスの強化にはならない。
なぜなら、ガバナンスの劣化は、取締役会レベルではなく、業務執行レベルにあるからだ。
委員会の委員の選任権は取締役会にあり、会社執行部に指名権があるかどうかは怪しい。制度の主旨からは、執行部に指名権を持たすのはおかしい。
指名委員会等設置会社の問題は、委員となる社外取締役の属性以上に、取締役会が執行役に大幅な権限を委ねる点にある。執行役の業務執行の決定方式には法律上の規制がない。
つまり、委員とならない限り、取締役の機能と責任は著しく縮小する。
指名、報酬、監査の領域では、執行役への牽制のため委員となった社外取締役の権限が強まるが、日々の業務執行についての、取締役会の監視監督は緩やかになる。
これは、まさしく、ルノーが自らの事業主体を、子会社の簡易株式会社に譲渡した手口と同じ。簡易株式会社は、通常の株式会社と異なり、社長以外の法定機関が要求されない(取締役会も任意)というように、定款自治が広く、経営の意思決定上の機動性は高い反面、ガバナンスは緩い。
だから、ルノーは、権限の強い委員会のポストに拘わるものの、委員会等設置会社への定款変更には賛成する。こちらの記事に人事案が具体的にあります。
https://newspicks.com/news/3991873?ref=user_130194
ルノーの利益、非ルノーの利益双方が代弁される現実的な座組みと私は理解しました。ただ、監査委員会の構成が弱いと感じます。
また第4の委員会設置も報じられています。
https://newspicks.com/news/3986091?ref=user_130194
この人選、他の3委員会との統治関係がどうなるか、制度設計を待ちたいと思いますが、取締役会の下におくべきものというのが第一印象です。