SAPがドイツで誕生した謎、無知な日本人が気付かない真実
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SAPの導入に失敗して、どうにも立ち行かなくなったグループ会社に3ヶ月半出向していたことがあるので、「SAP」という言葉からはほろ苦い思い出しか出てこないんですが…
それでも考えさせられる記事でした。
この記事の最終ページに書かれている通り、現状の業務プロセスに合わせてアドオン開発を繰り返し、SAPを「アドオンモンスター化」してしまっている会社ってたくさんあると思います。
ゼロベースでのベンチャーの立ち上げをしていると、ERP(または会計システム)で出来る範囲内の機能で、最適と思われる業務プロセスを確立していくことになるため、こういった問題は出てこないんですよね。
しかし、SAPを導入するような企業であれば、関与する従業員も多いため、長年培われた業務プロセスに新規システムを合わせたくなる気持ちはよくわかります。
その結果、アドオン開発が増えるごとにシステムが複雑になり、管理負担が増し、バージョンアップ時には色々と問題が生じたり… 後々で考えるとメリットを上回るデメリットも多いはず。
システムを導入する際に「現状のプロセスに合わせる」という発想から脱却することは並大抵の努力ではなし得ませんが、それでも業務の標準化とシンプル化は日本企業にとって重要かもしれないと考えさせられました。実はこれは今後大きな問題になると思っています。
海外系のベンダーが日本企業にシステム導入するとトラブルになるのが通例で、日本では企業に合わせてシステム作ってくれとなる。海外ですと企業がシステムに合わせられるので、そこまでカスタマイズが要らないし、元々想定している使い方なのでトラブルにもなり難い。
これの大きな要因は日本企業では業務が平準化できていないから。
企業が100あれば業務フローの組み方も100通りあるんです。しかもこれが全く違うレベル。
だから管理部門は潰しが効かないし、他社から転職すると慣れるまで苦労する。人の出入りがあると生産性が極端に落ちます。
日本企業の業務の平準化が出来れば、日本全体の生産性向上に大きく繋がるのではないかと思っています。、"米国企業の経営者が気付いてしまったのだ。独自の業務のやり方に固執せず、ERPの標準の業務を採用すれば、自社の非効率な業務をあぶり出して余剰人員をばっさりと解雇できる。そうすれば生産性が向上して利益率も改善。自分の手柄になる。
SAPは「ベストプラクティス」と宣伝していたが、ベストかどうかは本質的な問題ではない。ベストでなくても標準のやり方に自社の各部門の業務を合わせて全体最適を図れば、ERPに高い料金を支払っても十分にお釣りが来る。ついでに事業活動の見える化が図れるわけだから、トップダウンの経営を是とする米国企業の経営者たちに支持されたのだ。"