中国でNHKニュース中断 香港デモで画面真っ暗
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中国に駐在した経験がある方なら、皆さん、このようなニュースの中断を経験されていることと思います。中国共産党が、自らに不都合な情報を国民に与えないためです。
テレビだけではありません。中国では、国民は自由にインターネットを使って情報を得られる訳ではないのです。ホテルでも同様です。外国人が宿泊するホテルの部屋はインターネットに接続できますが、同じホテルでも、中国国民が宿泊する部屋はインターネットへの接続はできません。接続できるのは、中国国内のネットワークです。
中国が、国内のネットワークを構築するのは、外国からのサイバー攻撃と流入する情報にさらされないためなのです。中国共産党は、自らに不都合な情報が国民にもたらされ、指導部が批判されることを常に恐れています。
もし、中国国内で指導部を批判する抗議活動などが起こった場合、中国当局は、その抗議活動を徹底的に封じ込めます。このとき、中国共産党が最も警戒するのが、その不満が国内に広まることです。そのため、情報統制は徹底的に行われます。
中国では、年間10万件以上の暴動などが起こっています。中国自身が認めている数字ですが、どれだけ多くの暴動が起こっても怖くないと聞いたことがあります。怖いのは、一件の案件であっても、中国社会に広がることなのだそうです。中国国内に不満が広がれば、周囲から包囲されて中央が倒されるという恐怖心を抱いているのだと言えます。
恐怖心に基づく情報統制は、その恐怖心が払拭されない限り、緩められることはないでしょう。そして、恐怖心に駆られて、中国共産党は社会を暴力を用いて抑え込んできました。その報復を恐れる党中央は、余計に情報統制に力を入れていくという悪循環に入ってしまっているとも言えます。中国の監視社会の実態は、多くの日本人の想像を超えます。技術も体制もすごい。これを徹底的な報道管制が補強している。一見盤石に思えます。
でも、だからこそ、いったんその心臓部を狙う才能なり集団が入り込んだら、一挙に壊滅しそうな気もする。
最大の強みが最大の弱みになるかもしれません。マジノ線は破られ、タイガー戦車も破壊され、戦艦大和も撃沈されてしまったんですから。
この世に絶対はありません。昔中国に駐在してた時よくありました。むしろ普段ブラックアウトするようなニュースがそのまま流れてて、おかしいなーと思いながら観てたら途中でいきなりブツっ!と画面が暗くなって「ちゃんと仕事しろー!」とツッコミたくなりました。