[東京 12日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日ぶりに反落した。寄り付き前に発表された4月機械受注の予想上振れが安心材料となり前場は堅調に推移したが、買いは続かなかった。米中通商協議の先行きが不透明な中、日経平均は前日まで3日続伸した反動もあり、利益確定売りや戻り待ちの売りに押されて下げに転じた。上海、香港などのアジア株安も重しだった。東証1部の売買代金は5日連続で2兆円割れと薄商いが続いている。

TOPIXは0.45%安で取引を終了。東証1部の売買代金は1兆9169億円だった。東証33業種では、パルプ・紙、小売、鉄鋼、食料品などが値上がり率上位に入った。半面、その他製品、不動産、石油・石炭、証券、保険などが軟調だった。市場では「リスク回避姿勢は後退したものの、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)通過まで様子見という投資家が多い。空売りの買い戻しなど個別の需給で上下する銘柄が目立つ」(国内証券)との声が出ていた。

個別銘柄では、ソフトバンクグループ<9984.T>が反落した。傘下のスプリント<S.N>とTモバイルUS<TMUS.O>の合併計画を巡り、ニューヨーク州やカリフォルニア州など米国の10州が差し止めを求めて集団提訴したことが悪材料視された。半面、日東製網<3524.T>が大幅高。同社は11日、2020年4月期の連結営業利益が前年同期比33.4%増になるとの見通しを発表した。70年ぶりの漁業法改正に伴い漁具資材の需要が高まるとみている。増益予想を好感する買いが入った。

東証1部の騰落数は、値上がり717銘柄に対し、値下がりが1329銘柄、変わらずが95銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21129.72 -74.56

寄り付き    21130.39

安値/高値   21118.75─21259.7

TOPIX<.TOPX>

終値       1554.22 -7.10

寄り付き     1554.98

安値/高値    1553.99─1563.45

東証出来高(万株) 105678

東証売買代金(億円) 19169.38