[ローマ 11日 ロイター] - イタリア連立与党の党首は10日、コンテ首相と面会し、財政悪化に対する欧州連合(EU)の制裁措置を回避するために取り組む方針で一致した。首相府が明らかにした。

コンテ首相は、EU財政規律違反の是正手続きを回避するためどのような戦略をとるか話し合うとともに、一致した財政計画を策定するため、「同盟」のサルビーニ党首と「五つ星運動」のディマイオ党首とともにトリア経済・財務相と協議する意向を示した。

サルビーニ党首は声明で「良い会合だった。われわれの共通の目標は、経済成長、雇用、減税を保護しつつ、是正手続きを回避することだ」と説明。「予算の修正や増税は行わない」という。

サルビーニ、ディマイオ両党首は、EUと合意できるとの自信を示しているが、EUとの対決が必要だとの考えも明確にしている。

ディマイオ党首は、ラジオ局RTL102.5に「EUとの対話が必要だが、断固たる姿勢も必要だ。EUと戦うことに関心はないが、イタリア国民が関心のある結果を出す必要がある」と述べた。

連立与党は、来年の付加価値税引き上げを回避する方針を示しているが、代わりとなる財源はみつかっていない。

ディマイオ党首は「2020年予算を成立させるために必要なものは、戦略的にも政治的にもすべてそろっている。同予算では給与を引き上げ、減税を実施する必要がある」と述べた。

*内容を追加しました。