エプソン、スマート振動センサーで実装を容易に
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得意の水晶技術(クォーツ)の応用ですね。
エプソンは産業用ロボット向けの力覚センサもリリースしており、こちらにも水晶技術が使われています。
市販されている産ロボ用の力覚センサは静電容量式のものが一般的ですが、構造上の理由でどうしても過負荷に弱くなってしまいます。エプソンのものは構造部をセンサとは別に設けることができ、多少乱暴に扱っても壊れにくいという大きな利点があります。
https://www.epson.jp/prod/robots/products/force/
主題の振動センサですが、なかなか良いところを突いていると思います。
昨今の予兆保全やIoTの流れで、生産設備の可動部の振動を取りたいというニーズは山ほどあるのですが、生データは生産設備で扱うには結構重いんですよね。大抵は上位コントローラ側の演算能力を上げる措置を行うか、センシング専用の演算ユニットを設けるかという手段となり、価格・スペースの両面でコストがかかります。
処理の内容はFFTだったり主成分分析してマハラノビス距離を出したりといったところなので、これらをセンサ側(エッジのエッジ)でやってくれると、上がってくるデータが軽くなり扱いやすくなります。
大事なのは、こういったブレイクスルーがあると「とりあえず1軸だけやってみようか」というレベルから「最初から全軸に展開しよう」というレベルにパラダイムシフトが起き、上がってくるデータを利用したアプリケーションの実装幅が一気に膨らむということです。