[ジュネーブ 10日 ロイター] - 国連は、シリア北西部の戦闘が激化すれば、人道支援資金が危険な水準まで乏しくなっていることから、最大200万人がトルコに避難する可能性があるとの見解を示した。

ロシアの支援を受けたシリア政府軍は、反政府勢力の最後の主要拠点に対し、空爆や地上戦で攻撃を強化、これまでにすでに数万人が自宅を追われている。

パノス・ムムツィス国連シリア危機地域人道調整官は、「われわれが恐れているのは、戦闘が激化した場合、数十万人、あるいは100万人、200万人がトルコ国境を目指す可能性があるということだ」と述べた。

同氏はジュネーブでロイターに、状況は悪化しており、ロシアとトルコによる停戦努力の合意は事実上機能していないと述べた。

国連は今年、シリアにおける人道支援のため33億ドルの資金提供を呼びかけたが、これまでに調達できたのはわずか5億ドルにとどまっている。