FCA・ルノー統合騒動でわかった「日産の弱点」
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事実の再確認として、悪い記事ではない。
そもそもルノー=日産の実質親子上場自体が少数株主の利益に反するのだから、一番わかりやすい解決はルノーによる日産の100%子会社化。そうでないなら、セカンドベストとして、ルノーの持ち株比率を下げて親子上場状態を解消すること、サードベストが日産を指名委員会設置会社にし、独立社外取締役が株主一般の利益のために各委員会をリードすること。今はサードベストに向かって進んでおり、悪くはない。
詳しくは、過去pickご参照。
https://newspicks.com/news/3553546/
https://newspicks.com/news/3843165/
注目のコメント
あのとき、大金を払って日産に資金を提供したルノー。その時から運命がきまっていた。日産の独自性なんて、意味がわかりません。CASE&MaaSの時代に単独で生き残れるわけがない。今の日産の事業にとって、ルノーとのシナジーはとても大きいのです。もっと前向きな記事を期待します。
日産にとっての伝家の宝刀は、やはり電動化、自動化、内燃機関の効率化などの先端技術です。日産が「金の卵を産むニワトリ」として、相手を翻弄していけるような交渉をして、アライアンスの主導権を握って欲しいものです。
ルノーと日産との間の資本関係については、L233-29とL233-31の二つのフランス会社法の規定の理解が重要である。
1.株式相互保有の禁止
L233-29は、「会社は他の会社が自己の資本の10%を超える部分を有する場合には、その会社の株式を所有してはならない」と10%を超える相互保有の原則禁止を定めるから、ルノーと日産の相互保有はこの規定に違反している。また「より低い資本部分を所有する側がその出資を放棄・削減しなければならない」と定めるので、日産はその持分を10%以下に縮小しなければならないはずだった。
しかし、10%を超える株式の取得は無効とならず、少数側に処分義務が発生すると考えられる。この規定については、外国会社には適用されないとの解釈(支配的学説とされ、この説に従った判例は未確認)がある。
ルノーと日産との相互保有は、ルノーの敵対的買収防衛にとっては重要と主張され、わざわざ日産の(フランス人)経営が、フランスの議会の委員会でこの解釈の確認を求めた。
適用免除される外国会社で相互保有禁止規定を迂回することができる点についての議論の成り行きはよく分からない。
2.議決権行使の制限
L233-31は、「会社の株式または議決権が、その会社が直接的または間接的に、コントロールを有する他の会社に所有されている場合、他の会社による株主総会における議決権の行使は許されない」と定め、日産は、ルノーの株主総会での議決権行使ができない。「コントロール」は、50%超の株式を所有される子会社では認められ、50%以下40%超の株式を所有されている場合はその存在が推定される。ただし、40%が法定されている訳ではなく、コントロールの有無は実質判断であり、40%超かどうかはその手がかりでしかない。50%以下なら、40%超でも、コントロールの存在が否定される可能性はある。
実際、ルノーは、「日産をコントロールしていないから日産は議決権行使が可能だ」と主張していた。買収防衛のため日産に議決権を行使させたかった。フランスの金融庁は、ルノーの日産についての持分が40%を下回らない限り、日産の議決権行使を認めないと明言してきた。実体上、ルノーによるコントロールが存在しないとは言えないと考えられている。
これは会社法上の解釈であり、日産をルノーの連結子会社とする会計上の取扱いとは一致しない。