[東京 4日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から円高の107円後半。一時107.86円まで売られ、1月10日以来5カ月ぶり安値を更新した。米国の通商政策や利下げへの警戒感が、ドル売り/円買い手掛かりとなっている。

海外市場の終盤に108円台を割り込んだドルは、東京市場でも上値の重い展開が継続。午前の取引で一段安となった。「トランプ米大統領の通商政策が世界経済を冷え込ませるとの懸念が根強い」(FX会社)ことに加え、セントルイス地区連銀のブラード総裁が前日に、米利下げが「近く正当化される可能性がある」と述べたことも重しとなった。

日中には、メキシコペソが1月以来の安値となる5.43円付近から、5.48円付近へ切り返す場面もあった。米共和党がトランプ大統領の計画する対メキシコ関税法案を阻止するための採決を実施すべきか、協議を始めたとワシントンポスト紙が伝えたことが話題となったが、買いの勢いは続かなかった。

オーストラリア準備銀行(中央銀行)はこの日、市場予想通り政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、過去最低の1.25%とした。利下げは16年半ば以来約3年ぶり。

ロウ中銀総裁は声明で「持続的な経済成長やインフレ目標の達成を支援するため、引き続き労働市場の状況を注視し、金融政策を調整する」と表明したが、発表後の豪ドルは75円前半から半ばで売買が交錯。「利下げ継続に関する明確なシグナルがなかった」(アナリスト)ためだという。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 107.90/92 1.1251/55 121.42/46

午前9時現在 108.02/04 1.1243/47 121.47/51

NY午後5時 108.06/09 1.1240/42 121.46/50

(為替マーケットチーム)