ナノメートルの流路を用いて、温度差から発電と蓄電を行う技術を開発――IoTセンサーのバッテリーフリー化に期待 東北大
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キャピラリーの熱勾配を利用してEDLC(電気二重層コンデンサ)に充放電させる「熱電バッテリー」は、化学反応を介さない物理電池と言えそう。EDLCのナノ構造を成形するのが難しいと思いますが。
同じ物理機構で電荷を貯めるキャパシタやコンデンサは、熱では無く電位勾配を利用しています。リチウムイオン電池は化学反応を使いますが、電子基板上のコンデンサの代替を狙っている全固体電池は熱に強いことを売りにしています。一般的なリチウムイオン電池は、電解質に有機溶媒を使うために熱に「弱い」と言われていますが、これは液体が蒸発してしまうような高温での弱さ。
一方「熱電バッテリー」は30℃の温度差と言っているように、高温環境では使えないと思いますが、”熱=バッテリーの制約”という前提を覆して、半導体チップの熱を使った蓄電デバイスとして基板実装したら面白い発想。
熱電変換の研究はまだ時間がかかりそうですが、システムや熱と電気のハイブリッドデバイスとして、熱の有効利用はマルチスケールで検討されていくでしょう。