あなたが感じている自信は本物か

たとえ社会的にかなり成功している場合でも、自分はつねに自信にあふれていると言える人はほとんどいないだろう。
われわれの多くにとって、自信の有無はシチュエーションに左右される。状況によって、自信たっぷりのこともあれば、気おくれして不安になることさえある。
さらにわれわれの多くは、少なくともある程度の「ペテン師症候群」を経験しているだろう。これは、たとえ技能が非常に高く、十分な成功を収めている証拠があったとしても、自分は無能で二流だと信じ込んでしまうことだ(ポール・マッカートニーでさえ、これに悩まされた)。
その場合、自分がどれだけのことをやり遂げてきたかではなく、これからどんなふうになりたいかを考えて、それを今の自分と比較してしまう。
あなたは、自分の功績を内在化させている。ほかの人にとって、あなたの功績が素晴らしいものに見えても、あなたにとっては自分自身のことなので、功績もたいしたことには見えない。
そうしたすべてが、あなたの自信レベルに影響する。だから、そうした考え方を修正しよう。
以下の項目に当てはまるなら、あなたは、自分が考えているよりもっと自分に自信をもっている。また、ほかのほとんどの人たちより、明らかに自信がある(「本当の自信」が存在していることを知るためのこの方法は、HubSpotの共同設立者ダーメッシュ・シャーがまとめてくれたものだ)。
1. 自分にとって重要な人たちが認めてくれればそれでいい
Twitterのフォロワーが10万人いるとか、Facebookの友だちが20万人いるとか、あるいは仕事や社交のネットワークが数百、数千あるとかは、どれもすごいことだ。
しかしこうした数字も、あなたの人生で本当に重要な何人かの人たちの信頼と敬意を得ることに比べれば、色あせてしまう。
あなたにとって重要な人たちの信頼と敬意を得られれば、どこへ行こうと、何に挑戦しようと、揺るぎない自信をもって取り組むことができる。あなたは、最も重要な人たちが、自分を心から応援してくれることを知っているからだ。
2. 自分が話す時間の10倍、人の話を聞いている
「自慢」という仮面の下には「不安」がある。本当に自信のある人たちは、静かで控えめだ。自分が考えていることはもうわかっている。相手が何を考えているかを知りたいのだ。
だから、相手がよく考え、内省的になれるような、自由に答えられる質問をする。何をしているか、どのようにやっているのか、そのどういうところが好きか、そこから何を学んだか、自分が同じような状況になったら何をすべきか。そうしたことを聞いてくるのだ。
本当に自信がある人たちは、自分の知識が多いことを理解しているが、もっと多くの知識を得たいと考えている。そして、より多く学ぶためには、より多く耳を傾けるしかないことも知っている。
3. 自分の意見をはっきり示す。自分が正しいと思うからではなく、自分が間違っていてもそれを恐れないからだ
自信過剰でうぬぼれ屋の人たちは、自分の立場をはっきりさせてそれを公言し、威張り散らし、異なる意見や見解を頭から無視することが多い。
彼らは、自分が正しいと知っている。そして、自分が正しいことをあなたに知ってほしいと考えている(実際には、あなたにそう知ってもらう「必要がある」のだが)。
しかし、彼らの行動は自信の表れではない。知性的ないじめをする人に顕著な特徴なのだ。
本当に自信がある人たちは、自分が間違っていることを証明されても気にしない。何が正しいかを知ることは、自分が正しいことよりずっと重要だと考えているのだ。
そして、自分が間違っているときは、恐れず優雅に撤回する(ジェフ・ベゾスが言うように、自分の意見を進んで変えようとするかどうか、しかも頻繁にそうするかどうかで、知性は計られる)。
本当に自信がある人たちはしばしば、自分が間違っていること、あるいは自分がすべての答えをもっていないことを認める。知性的ないじめをする人は、決してそうしない。
4. 自分はスポットライトから離れ、ほかの人たちにライトが当たるようにする
もしかすると、仕事の大半をやったのかもしれない。大きな障害を実際に取り除いたのも、その人たちかもしれない。バラバラな人材を驚くほどパフォーマンスの高いチームに変えたのも、その人たちかもしれない。
本当に自信がある人たちは、そうしたことを気にしない。少なくとも、気にしている様子を見せない(心の中では誇りをもっているし、そうあるべきだ)。
本当に自信のある人たちは、栄誉を必要としない。彼らは、自分が何を成し遂げたかを知っているからだ。彼らは、ほかの人の評価を必要としない。なぜなら、本当の評価は自分の中から出てくるからだ。
だから彼らは一歩引いて、自分の達成をほかの人を通して喜ぶ。一歩引いて、ほかの人たちを輝かせる。それにより、彼らはさらに本当の自信を強めるのだ。
5. 喜んで助けを求める
「助けを求めるのは弱さのしるしだ」と考える人は多い。つまり、知識や技術、あるいは経験が不足しているから、助けが必要だと考えるのだ。
自信がある人たちは、弱さを認めることを不安に思わない。だから、頻繁にほかの人に助けを求める。助けが必要だと認めることに、不安を感じないからだけではない。助けを求めると、その相手を手放しで称賛することになるのを知っているからでもある。
「手を貸してほしい」と頼むことは、相手の人が持つ専門性や判断力に大きな敬意を払っていることになる。そうでなければ頼まないだろう。
6. ほかの人を批判しない
一般的に、ゴシップ好きの人やほかの人の悪口を言うのが好きな人は、そうすることによって相対的に自分をよく見せたいと思っている。
本当に自信がある人が唯一比較するのは昨日の自分、そして「いつかなりたい自分」だ。
7. 完璧に見えないことを恐れない
本当に自信がある人は、ときにベストの力を発揮していない状況にあっても、こだわらない。
そして不思議なことに、それによって尊敬を失うのではなく、よりいっそう尊敬を得られることが多い。
8. 間違いを認める
自信のなさは虚偽や作為を生む傾向があるが、自信は誠実さや正直さを生む。
だから、本当に自信がある人たちは、自分の間違いを認める。彼らは、自分の失敗を人に話して楽しんでもらう。自分が誰かの教訓となることをいとわない。ほかの人々や自分のために、自分が笑いの対象になっても気にしない。
あなたが本当に自信をもっていれば、「格好が悪い時」があっても気にしないだろう。真摯な態度で、見栄を張らないでいれば、人々はあなたのことを笑わないと知っているからだ。人々は、あなたと一緒に笑ってくれるだろう。
原文はこちら(英語)。
(執筆:Jeff Haden/Contributing editor, Inc.、翻訳:浅野美抄子/ガリレオ、写真:tiero/iStock)
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This article was translated and edited by NewsPicks in conjunction with IBM.