幻冬舎出版中止トラブル、作家・津原泰水さんが明かす、日本国紀と、盟友だった担当編集者の「変節」
コメント
注目のコメント
経緯の確認のために読んだんだけど、途中から津原泰水さんが持っている言葉というものへの感覚、言語文化への洞察の方が面白くなり、魅了されてしまった。
> 出版っていうのは「手紙」の一種なんですよ。僕は人類が生んだ最大の文化は、手紙だと思っています。遠く離れて暮らしている人に、自分の考えを伝えられるって素晴らしいじゃないですか。文明の根源がそこにあるとさえ言える。
> 友達とやり取りする言葉と、本を通じて受け取る言葉とに、本質的な違いはありません。人間の「伝えたい想い」を支えるべき出版社が、市場原理の奴隷で良いはずがない。“人間生きていると、孤立無援の想いにかられることが必ずあります。でもそんなとき、共通項のある素晴しい人生へと想像が及べば、これもまた一度きりのスペシャルな人生だ、「悪くない」と思えるようになる。今の自分はまるで、あの物語の主人公のようじゃないかと。”
“しかし見方を変えれば、ただの記号。一見インパクトのある文言も、繋がり良さげなパーツの組合せでしかなかったりする。そこを見極める習慣さえ身につければ、無駄に影響を受けずに済みます。”
これ教養。