[ベルリン 26日 ロイター] - ドイツ連立与党の一角である社会民主党(SPD)が26日、欧州議会選で議席を大幅に減らした上、牙城ブレーメン州の議会選でも第2党に後退した。

結果を受け、ナーレス党首に対して辞任と年末での連立解消を求める動きが強まるとみられるが、同党首はメルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と政権にとどまる意向を表明した。

同党首は「現在は基礎年金を含む社会的に公正な政府の政策を確実にするために、連立政権で取り組みを続けることが重要だ」と指摘。SPDは計画を更新しているところであり、途中でやめる意味はないと付け加えた。

欧州議会選ではメルケル首相の保守連合も議席を減らす見通しだ。

ドイツ公共放送ARDの出口調査によると、得票率は緑の党が22%。メルケル首相の保守連合は28%と2014年の前回から8ポイント低下、SPDは12ポイント近く低下の15.5%。

極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は3.4ポイント上昇して10.5%となった。

ブレーメン州議会選ではCDUの得票率が25.5%。SPDは24.5%で前回2015年の32.8%から大きく低下した。緑の党が18%と躍進した。

ブレーメンはドイツで最も小さな州であり、SPDは依然として大連立にとどまる可能性があるものの、牙城だった同州での第2党の結果は大きな後退を示している。

SPDは昨年、メルケル首相率いる大連立に消極的ながら参加した経緯があり、党内には大連立に反発する向きが多い。SPDは年末までに連立を見直す予定で、解消に向けた動きが強まる可能性がある。