[ロンドン 26日 ロイター] - 2016年の英国の欧州連合(EU)離脱キャンペーンを主導したマイケル・ゴーブ環境相が与党保守党の党首選への出馬を表明したことで、メイ首相の後任争いは、欧州連合(EU)からの「合意なき」離脱が争点になりつつある。

メイ首相は24日、6月7日に保守党党首を辞任すると表明した。[nL4N2302F7]

メイ氏が勝利した前回の党首選にも出馬していたゴーブ氏は26日、記者団に対し、再び出馬する意向を表明。「私には保守党を結束させ、離脱を果たし、この偉大なる国を率いる用意ができている」と語った。

その後のBBCのインタビューでは、英国は合意なき離脱を「乗り切れる」だろうとの考えを示した上で、「合意を確保し、秩序ある方法で離脱することができれば、われわれすべてにとって結果的により望ましい」と述べた。

党首後任候補は同相で8人目。

他の候補4人も、合意なき離脱を意味するとしても英国は10月31日にEUを離脱すべきとの考えを示している。

ブックメーカー(賭け屋)の後任候補の確率で2位となっているドミニク・ラーブ前離脱担当相はBBCテレビに対し、「EUとのより公平な取引を目指して戦う。もしそうでなければ、10月に世界貿易機関(WTO)の条件で離脱することを明確にするだろう」と述べ、離脱期限の延長は求めない姿勢を示した。

メイ氏の離脱合意案に抗議して雇用・年金相を辞任したエスター・マクベイ氏と、下院院内総務を辞任したアンドレア・レッドソム氏も26日、同様の見解を示した。

ブックメーカーで党首後任候補のトップと目される元外相のボリス・ジョンソン氏は、デイリー・テレグラフのコラムで、「分別のある者は誰も、合意なき離脱を排他的に目指しはしないが、責任ある者は、合意なき離脱を交渉のテーブルから排除しない」と述べた。