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iPS活用、がん細胞攻撃 理研チーム、初の治験へ

朝日新聞デジタル
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    再生医療・幹細胞生物学研究者

    1月にプレスのあった古関先生のiPS細胞由来NKT細胞の治験のアップデート。当初は年内と報じられていましたが来年の2月になった模様です。

    古関先生のラボはiPS細胞からキラーT細胞や、NKT細胞を誘導する論文を最前線で発表していらっしゃいます。自身の所属するラボも切磋琢磨し、同時期に出している論文があります。まったくの余談ですがSTAP事件のときの中間審査員も担当されていました。

    免疫細胞には多くのプレイヤーがいますが、NKT細胞はT細胞、B細胞、NK(ナチュラルキラー)細胞に続く第4の免疫細胞という紹介がよくされます。1986年に日本人の研究者(谷口克先生)によって発見された細胞で、T細胞にNK細胞がもっている受容体がついているので、NKT細胞と呼ばれ、たまにナチュラルキラー細胞と混同されやすいのですが、表面だけでなく機能面でも異なることが報告されています。

    iPS細胞から免疫細胞をつくってがんを攻撃させようという場合、我々も含めて現状は「T細胞(中でもキラーT細胞)」を作製して治療に用いるという戦略が多いです。

    一方、世界に目を向けると、一番注目度が高いのは Fate Therapeutics 社です。この会社のは「NK細胞」にもかなり注力されています。名前は、Fate(細胞の運命決定)をコントロールして、目的の細胞を作製して治療に使うと言う意味だと思います。業界のスターを取り込んでおり、関わっている研究者と施設はとても豪華です。
    https://fatetherapeutics.com/pipeline/

    今回のニュースに戻りますと

    iPS細胞を用いたがん治療である点
    iPS細胞由来 NKT細胞を用いた治療法という点
    非血液がんに用いるという点

    が新しい取り組みです。

    > 高橋さん、取り上げていただきありがとうございます。


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    マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー

    既存のがん免疫療法との違いは、1. iPS細胞を用いているということ、2. ナチュラルキラー細胞という細胞を主役に置いたこと、にあると思います。

    iPS細胞は最近何かと話題ですからここで改めて説明をする必要はないと思いますが、iPS細胞から創薬するメリットは、キムリアで話題となったCAR-T細胞治療と異なり、患者からとってきて精製する必要がなく、事前に薬として準備しておけるということが挙げられます。

    また、ナチュラルキラー細胞を主役にしたことも特筆すべきです。既存のがん免疫療法はそのほとんどがT細胞を主役にしています。T細胞が担うのは獲得免疫と呼ばれます。普段はその任務を遂行しないが大事件があった時に機動する特殊部隊のようなものです。これをがんに総動員することでがん細胞を死滅させます。

    一方でT細胞は悪者をその服装の一部の細かい特徴(例えばアクセサリー)から認識していますが、血液のがんではそれがうまくいくものの、多くの固形がんはアクセサリーをカモフラージュして他の人と同じようなアクセサリーをしており、T細胞にうまく悪者を認識させられないという課題がありました。また特殊部隊はヒートアップしやすく、事故現場以外でも火種が起こってしまうという課題もありました。

    一方、このNK細胞は自然免疫を担い、町の交番の警察官のような役割を担っています。交番の警察官は、現場へ急行でき、特殊部隊のような養成訓練が不要です。大雑把な服装の雰囲気のパターン認識で悪者を見分けていることから、T細胞ほどカモフラージュの影響はなく、また特殊部隊のような武器を持ち合わせていないため、事故現場以外での火種もマイルドと考えられています。

    NK細胞の同僚であるマクロファージという細胞に火をつける薬剤も国外ですでに臨床試験に入っており、有効性を示唆しています。

    今のところ、これらで完結するのではなく、既存のT細胞治療などと組み合わせて補完関係になるのではないか、と有識者の間では言われていますが、まだまだこのあたりは未知のことも多く、これらの臨床試験の知見を蓄積していく必要があります。



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