日イラン首脳会談を調整 首相、米との仲介役狙う
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仮に実現しなかったとしても立派な着想。右派に支えられ長期政権化したことの結果、このように国際協調的な施策を進めることができる、その成果は認めなくてはならないと思います。日本=イラン関係については、切迫したエネルギー政策の手詰まりも背景にあるにしても、です。
現在、以下の国がイランと米国の仲介を申し出ています。
・ドイツ
・オマーン
・イラク
イラン政府からは、最高安全保障会議からの「いかなる条件を提示されても米国との交渉には応じない」という声明をはじめ、交渉には否定的な発言が相次いでいます。
イラクは、経済的にも政治的にも死活的にイランに依存しており、確かに米国とイランの戦争は同国でも動乱を引き起こします。しかし、イランと米国の双方を動かせる国ではありません。
オマーンは、小国ながらこの地域の外交では少なからぬ役割を果たしてきていますが、イラン政府からは、けんもほろろ、といった扱いしかされていません。
ドイツが最も活発的に仲介工作を行っており、イラン、米国双方に外交関係者を送り、話を進めようとしています。しかし、イランのアラクチ外務次官は、ドイツの代表団に「もはや忍耐の限界に達しつつある」と伝えました。米国がイランへの経済制裁を再開して以来、ドイツをはじめとする西ヨーロッパ諸国は、イランとの経済活動を続ける、そのための仕組みもつくる、と繰り返し表明しましたが、結局米国と敵対するわけにもいかず、何もできずにいます。イランは、西ヨーロッパ諸国に対しても不信を募らせています。
つまり、憤懣やるかたないイランと米国の双方を抜本的に方針転換させるという、大変むずかしい外交なのですが、日本政府は歴史上いまだかつてこのような高度な仲介を達成できたことはありません。安倍内閣の6月は外交に勤しむ月になる。イラン訪問が決まると、消費増税延期はますますなくなる。
6月8~9日は、G20財務大臣・中央銀行総裁会議福岡会合、21日ごろに「骨太の方針」の閣議決定、28~29日にG20大阪サミット。これに加えて、安倍首相のイラン訪問が入ると、6月の外交日程は目白押し。
通常国会は26日に閉会。2度目の消費増税延期は、伊勢志摩サミット(2016年5月26~27日)の後、通常国会閉会直後の記者会見(2016年6月1日)だった。今年のG20サミットは、通常国会閉会後である。