【新】企業の命運を握る、ヘッドハンターの仕事の舞台裏

2019/5/27
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第192回(全5回)は、世界最大級のエグゼクティブ人材のサーチ会社、ハイドリック&ストラグルズで活躍するヘッドハンター、渡辺紀子氏が登場する。
渡辺氏は商社で中国をはじめとしたアジアの食品調達・マーケティングで実績を残したのち、エグゼクティブサーチ会社の縄文アソシエイツに入社。日系企業をクライアントにしたヘッドハンティングに従事し、アジアトップコンサルタントに選出された。
他人の人生と企業の命運を左右するヘッドハンター。月に150件ものアポイントをこなす渡辺氏の仕事は相当ハードだが、彼女は「新しい出会いが楽しみで、(毎朝)興奮して起きてしまう」と言う。
そして「プロの責任とプライドを持って、決して不幸な転職は起こさないと自負している」とも語る。その誇りとは何か。同じく転職を支援する人材エージェントとはどう違うのか。
そのシビアさから高収入が予想される仕事だが、普段はどんな生活を送っているのか。アジア最強ヘッドハンターの、知られざる素顔に迫る。
ヘッドハンターの仕事とは
──そもそもプロのヘッドハンターの仕事とは、どのような仕事でしょうか?
渡辺 「ヘッドハンター」の定義はクライアントに請われて、年収2000万円クラス以上の上級職のスカウトをするプロフェッショナルのことです。
もっとも、我々は弁護士や会計士のような士業ではありませんし、誰がヘッドハンターを名乗ろうと、それは自由です。
でも私は、クライアントからリテイナーという前払い形式でフィー(報酬)をいただき、その報酬をいただくだけの覚悟を持って仕事をしていない限り、ヘッドハンターと呼べないと思っています。