【教養】ブラックホールから学べる、宇宙の「最期」

2019/5/25
本の要約サイト「フライヤー」とコラボし、隔週土曜日に話題のビジネス本の要約をお届けする「10分読書」。短時間で本の中身を学ぶことができ、現代のビジネスパーソンにぴったりの内容になっている。
ぜひ、週末のひとときで新たな知識を手に入れてほしい。
2019年4月10日、ついに人類はブラックホールの撮影に成功した。ブラックホールは光をものみ込んでしまうため、これまで撮影できていなかった。
撮影されたブラックホールは直径約400億キロメートル。これは太陽系全体をも上回る大きさだ。質量は太陽の65億倍と、ブラックホールのなかでももっとも重い部類に入る。
(提供:Event Horizon Telescope/ZUMA Press/アフロ)
ブラックホール自体は非常にありふれた存在だ。
太陽質量の100万倍から数十億倍の質量を持つという超質量ブラックホールだけで1兆個ある。銀河の中心にはかならずといってよいほどブラックホールがあるという。
だがその性質はとても興味深い。
ブラックホールは合体しながら成長し、蒸発することでその寿命を終える。またブラックホールでは時空が落ち込み、その表面では時間が止まると考えられている。
こうした性質を理解するうえでは、既存の思考の枠組みを壊さなければならないだろう。
本書は「宇宙はなぜブラックホールを造ったのか」という疑問を主旋律に、この不可思議な宇宙をひもといていくものだ。物理的な反応の連続に過ぎない宇宙の営みのなかで、物質が誕生し星が生まれ、ブラックホールが生まれ、私たちも生まれた。
ぜひ本書を読み、この宇宙に思いをはせてみてほしい。

ニュートン力学の限界