[東京 20日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。寄り付き前に発表された1─3月期実質国内総生産(GDP)が予想に反してプラス成長となったことを好感した買いが先行。一時179円高まで上昇したが、その後、GDPの内容は見かけほど良くないとの見方が広がり、上げ幅を縮めた。午後は米中対立激化に対する警戒から手控えムードが広がり、プラス圏で小動きとなった。

岩井コスモ証券の投資情報センター長、林卓郎氏は「今週は大きなイベントもなく、売買を急ぐ状況ではない。寄り付き後は買い手不在で、薄商いの中で処分売りに押された」と述べた。その上で「貿易問題への不透明感は強いものの、米国の企業決算は上振れするところも出てきており、業績や企業価値をみている人たちは買ってくるタイミングだ」として、今晩の米国株に期待を示した。

TOPIXは小幅に続伸。東証33業種では、不動産、水産・農林、陸運などが内需系が値上がり率上位に並んだ。半面、鉄鋼、電気機器、機械などの下げが目立った。取引時間中には「ファーウェイの問題がくすぶる中、外需・景気敏感系から内需系へのリバランスの動きが出ているのではないか」(国内証券)との見方が出ていた。

米アルファベット傘下グーグルは、中国の通信機器大手ファーウェイへのソフトの提供など一部ビジネスを停止した。米政府がファーウェイへの事実上の輸出規制を決めたことを受けた。

ファーウェイの問題が嫌気され、村田製作所<6981.T>など電子部品関連の一角が軟調。北越コーポレーション<3865.T>が大幅続伸した。17日、2020年3月期の連結営業利益が前年同期比62.9%増の165億円になるとの見通しを発表。大幅増益見通しを好感する買いが先行した。

東証1部の騰落数は、値上がり855銘柄に対し、値下がりが1203銘柄、変わらずが82銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21301.73 +51.64

寄り付き    21305.97

安値/高値   21282.65─21430.06

TOPIX<.TOPX>

終値       1554.92 +0.67

寄り付き     1556.02

安値/高値    1551.29─1563.69

東証出来高(万株) 117824

東証売買代金(億円) 19846.25