エマニュエル・トッドが緊急提言 外国人労働者受け入れにあたって日本が注意すべき『6つの過ち』
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世界史から考えると、文化が民衆に受け入れられていないまま移民が増えると、その国の形がなくなってしまう。ローマが典型例かしら。その点、中国は異民族を受け入れても、国の形が維持できていた。日本はどうなるだろう。なんとなく、移民受け入れへのレジリエンスは高そう。楽観視はできないけど。
◆移民とともに新しい国をデザインする覚悟があるか
エマニュエル・トッド氏の提言は本気で聞くべきだと思う。移民政策を労力不足を補うための一手段として考えるのはあまりにも安易すぎる。今後の日本という国のあり方を十分に考えて、10年後、20年後の日本という国の姿を描いた上で逆算して移民政策を考える戦略性が必要不可欠だと思う。そのビジョンを描くことなく、安易に移民政策を決めると大きな過ちを犯すだろう。
トッド氏の提言は欧州での移民問題を研究してきた彼が安易に考えてはいけない点を指摘してくれている。外国人労働者は「必ず」いずれ母国に帰るわけではない。彼らの一部、もしくは多数は日本という国に定着する。その際、この記事で書かれたように隔離か融合かのどちらを選ぶのであれば成功する事例は隔離ではなく融合(同化)である。受け入れる前から「日本人になる気がある人を受け入れる」ことを前提とする。そうすると当然熟練移民者が必要になるし、特定の国に絞ったりするのはリスクが大きく感じるだろう。
自分たちの都合のいい「一時的に来た人たちはいつかは母国へ帰る」という前提を疑うことなく(自分たちにとって不都合がだから目を閉じて)信じてロジックを構築することがどれだけ危険かよく考えなければならない。その前提を外して考えれば、当然将来の日本のあるべき姿は変わってくる。そうした覚悟がなく、都合のいい前提条件で政策を進めることは国の未来を決める上で非常に危険だ。少なくとも有識者をいれて真剣に議論をして決めていくのが国政にとって重要なことだと思う。そのプロセスがいきなり抜けて「移民OK」に飛んでいるのが日本の幼さというか甘さなんだと思う。