豪総選挙、与党が勝利=過半数確保は微妙-6年ぶり政権交代成らず
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政府与党である保守連合(自由党+国民党)が下馬評を覆して勝ちました。労働党は政権交代を予想されていたものの、成りませんでした。
トランプ氏が勝った米国大統領選挙も、英国がEUから離脱することになった国民投票もそうでしたが、選挙予想が外れました。これだけ世論調査法が発達したにもかかわらず外れを繰り返すのは、政治学にとって問題です。
予想が外れた原因として、今回のオーストラリアの選挙も米国や英国の場合と似た背景があったと見られます。つまり、多数存在しているにもかかわらず、世論調査に十分に反映されなかった声があるのではないかということです。オーストラリアの場合、それは、地方の、特に白人の高齢者ではないかと考えられています。
労働党による政権交代、という下馬評は、メディアにつくられたものですが、都市部の若年層、あるいは非白人の声を特に反映していたのではないかとも見られています。労働党は、今回公約として、若年層への予算配分を重くし、年金受給者の課税優遇措置を撤廃しようとしました。このことが、高齢者の反発を受けたのではないかともいわれています。
政権を維持することになった保守連合のモリソン首相は、移民・難民の受け入れにも否定的な役割を果たしてきたとみられています。モリソン首相への批判は、メディアに現れたほど多くはなく、むしろメディアに現れなかったモリソン首相への支持が大きかったということになります。