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関係人口はもともと
「別に住んでなくたって地方に貢献したい/貢献している人ってたくさんいるよね」
という問題意識から、明治大学の小田切先生やソトコトの指出さんを中心に議論が始まりました。
かかわり人口、人口シェアリングなど色んな呼び方がありますが、本質的には「そこに住むだけが全てじゃない」ということで、移住定住施策をひたすら後押ししていた旧来の地域活性化を考えるとコペルニクス的転回です。
なので関係人口をプッシュしていくことは多いに賛成ですが、おそらく気をつけないといけないことが二つ。
一つ目は関係人口の定義とKPIの設定です。
地方への貢献の仕方なんて色々あって、ふるさと納税もそうだし週末プロボノしている人だっている。政策としてやる以上おそらく今後KPIの議論は避けて通れないと思いますが、別に関係人口が多ければそれで良いというわけではないよね、じゃあ地域との関係の深さって測れるの?関係人口がうまく行った!って何を意味するの?こうした論点がいずれ出てくると思います。
二つ目は(上とも関係しますが)政府が関係人口を支援すると行ったとき、それは何を意味しているのかです。
要するに関係人口は地域によって様々、一律に決めつけるべきものではないとすると、政府は何を支援するのか。地方自治体の取組?でも民間主導でやってるパターンも多いよね?否が応でも政府が何かしら支援をすると言えば、それを見て多くの自治体が動いてしまうという現実があります。
多様性を確保しつつもいかにその動きを後押しするか。微妙なバランス感覚が必要です。
長野と東京の二地域居住を3年近く続けている自分としては(年間50往復)交通費の解消をしてくれると嬉しいなと個人的には思いつつ、結構交通費問題って日本の国土政策のこれからのポイントなんじゃないかと思います。
都市に集中する構造になっている今の日本をどう見るのか。
都市圏に近い地域とそうでない地域にも差が生じてしまう今の社会をどうしていきたいのか。
そういう点も含めてどういう人がどこでどのように暮らしている日本を理想とするのか。
俯瞰的な議論をしていきたいです。
移住は確かにハードル高いです。東京から島根に移住した自分の経験からも、そして移住して8年。どんどん都会へと帰っていく移住者たちを見てきているので本当にハードル高いです。
じゃあ今はやりの関係人口!とやらがよいかと言うと、そこは否定的。
というのもまずは地元の人が盛り上がり、地元の人が戦える環境作りをしない限り結局地域は衰退します。なぜならそこに居て常に責任感を持って良くできるのは住んでいる人です。
関係人口はあくまでも地元の人がブーストするための手段なはずですが、これを「関係人口を拡大すること」と目的化してしまうと地元に投資せず関係人口に投資するようになります。すると地元の人は工夫をする機会を失います。こういう言い方をするとあれですが、所詮金の切れ目が縁の切れ目で助成金が出なくなった時点で関係人口ですよ!とか言ってた輩はさーっと居なくなります。
断言します。
さーっと居なくなり、次の地域へ移っていきます。
そんな事例を本当に数多く見てきました。
実体の見えない関係人口に投資するより、地域のたくさんいるチャレンジャーを支えてあげるべきかなと。
黙々と80過ぎてもひたすら地域の草刈りを一手に賄うお爺ちゃんがいます。「おらー、学がないけん、草刈りぐらいしかやれることがないわ」と満面の笑顔で毎日、毎日黙々と草刈りで働くお爺ちゃんがいます。80過ぎてから急に足を何度も手術するようになり、杖をついて歩いてるお爺ちゃんが、草刈りになるとピシッとして刈ります。みんなが辞めていいんだよと言いますが、「草が伸びると地域のきたお客様に失礼だけん、おらが少しでも刈るわー」と言われます。
本来行政が注目し、生き方の多様性として支え、地域の若い人や関係人口とかいう人に見せるべきはこういう人の生き様だと思い、毎回話しますが…。
カフェとか、都会から来て華麗に古民家再生!とかいう人しか支えないんですよね。報告書に書けないから。で2、3年したらそういう人は消えます。
地域に根付く人がまず脚光を浴びる社会にならないと地域は絶対活性化しないです。
高校を活用した教育も実態を知るとね…
親は誰も地域で活躍する子じゃなく、都会で活躍したくさんお金を稼げる子 を望んでいるんですけどね。この目標事態すごく行政のための目標でそこに地元民という視点はあるのかなー。
なお、関係人口拡大には「関わりたい場所・人・こと」があることがキーになると思っています。各自治体の企画力・実行力が問われます。
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地方の人口の転出入を均衡させる具体的目標は達成困難な状況で、骨子は、施策の充実が必要だと指摘した。
その上で、次期戦略に必要な視点として、移住者と観光客の中間概念である関係人口の拡大や未来技術の活用、地域課題の解決に取り組む人材の育成を例示。特に高校を拠点にした地域の人材育成の重要性を強調した。
http://kozatori7.hatenablog.com/entry/2019/01/07/194739
大事な論点は、田中佑典さんのコメントの通りだと思う。数より質や多様性が大事。そして、あたりまえだけれど、これで地方のインフラ問題など財政課題が解決するわけではない。
この考え方は東日本大震災復興にも取り入れられ、各地で「関係人口」「絆人口」といった取り組みが進められました。その後地方創生にも転用され、全国に至っています。
これまでの移住施策同様に、重要なのはもともとの地域住民と"新住民"の関係づくりです。そのために役場が機能し、また住民側の中間組織が丁寧なサポートをできている地域は、関係人口が続きます。そうでないと、補助金が出ている間だけイベントを実施して終わりとなっています。
地方の課題は、財政がバランスしてないことであり、売上(税収)に対して支出(公共サービスの費用やインフラなどの維持費等)が高すぎて持続的でないこと。
地方創生では、財政にきちんと向き合うべきと考えているので、どれだけボランティアが多かろうが、ステキなビックデータ活用しようが、赤字が拡大しては意味が無いどころか、財政的にはマイナス。
関係人口もビックデータも、財政健全化に向けたツールとしては効果がありそうですが、それらを目的化してはいけないかと考えてます。