【頂上決戦】アマゾン帝国に挑む、グーグルの「新EC戦略」

2019/5/19

二巨頭のにらみ合い

何年もの間、グーグルとアマゾンはそれぞれの「強み」にこだわってきた。検索市場を独占するグーグルと、アマゾンのeコマース帝国では、領土はほとんど重ならないように見えた。
しかし、それぞれの野望が膨らんでいくにつれ、テック業界の二巨頭が真っ向から対決する方向に動きだしていることが、明らかになってきた。
5月14日に開催された毎年恒例のイベント「グーグル・マーケティング・ライブ2019」で、グーグルはネットショッパーやマーケティング担当者向けに、数々の新機能を発表した。
GOOGLE
グーグルがアマゾンの中核事業に攻め込む動きを見せる一方、アマゾンもグーグルの領土で利益を上げている。すなわち、デジタル広告だ。
いまやアマゾンは、eコマースの代名詞的存在だ。あらゆるネットサービスの「玄関」として機能していたグーグルの代わりに、消費者は商品の検索にアマゾンのサイトを使うようになっている。マーケティング担当者もまた、アマゾンに広告費を落としはじめた。
2015年当時、商品がグーグルで検索されるケースは54%、対してアマゾンで検索されるのは46%だった。しかし、マーケティング分析会社「ジャンプスタート」によると、2018年にこの比率は逆転した。