[ベルリン 16日 ロイター] - ドイツのメルケル首相とドイツ産業連盟(BDI)は16日、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]を狙ったトランプ米政権の方針と距離を置く姿勢を見せた。

メルケル氏は、ファーウェイなどが次世代通信規格「5G」入札に参加する際、政府の基準を満たす必要があるという従来の立場を堅持する考えを示した。トランプ政権の措置に関する質問に答えた。

BDIは「欧州は独自路線を維持する必要がある。欧州は中国と米国の貿易摩擦に引き込まれてはならない」と訴え、欧州連合(EU)が独自に5G参入可能企業を決めるとしたほか、ドイツ政府や欧州委員会に予定の入札手順を堅持し、速やかに共通のセキュリティー標準で合意するよう促した。

また、ドイツ経済界は5G拡大で法的な、計画上の確実性を直ちに必要としているとも訴えた。

ドイツは3月、5G対応通信機器のサプライヤー向け基準を厳格化。ファーウェイを名指しせず、全ての業者に等しくこの基準を適用すると強調していた。

*内容を追加しました。