[イスラマバード 12日 ロイター] - パキスタンは国際通貨基金(IMF)から期間3年、60億ドルの財政支援を受けることで合意した。財政悪化と景気減速に対処する。複数の高官が12日明らかにした。

同国がIMFの支援を受けるのは、1980年代末以降で13回目。実施にはIMF理事会の承認が必要。

昨年就任したカーン首相はIMFの再支援を避ける決意を示し、当初は中国、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)など友好諸国からの資金援助を模索した。

しかしインフレ率が8%を超え、通貨ルピーが過去1年で30%程度下落し、外貨準備は輸出2カ月分程度に減少するといった経済状況に見舞われ、IMFの支援を仰がざるを得なくなった。

IMFは声明で「パキスタンは厳しい経済環境に直面している。成長は鈍く、インフレ率は高く、債務は重く、対外収支状況は弱い」と説明した。

IMFは、本年度のパキスタン経済成長率が2.9%と、前年度の5.2%から減速すると予想している。