「かんぽの宿 」11か所 年内で営業終了 赤字続く 日本郵政
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注目のコメント
最初にこの話題が出たのは、2009年1月だったので、もう10年になります。
日曜の日経朝刊3面に「かんぽの宿の譲渡価格はおかしい」との故鳩山総務相のコメントが載っており、当時、ひっくり返りそうにななったのを覚えています。
日田の宿に視察に行ったらしく、「想像よりえらく近代的だ。全体で108億円に譲渡価格について「なんで100億円なのか。すごくおかしい。」と。
この文脈で総務相の思考ロジックを推察すると、
「想像より近代的なので、100億円より高いはずだ。」
ということになり、思いっきり、簿価純資産べースでのアタマになっているということでした。
赤字なのか、黒字なのか、いくら現金が入ってきているのかという話はどこにもなかった。
一方で当時売却予定の70施設のうち、59施設が赤字で、年間赤字額は40億円~50億円でした。
70のうち、59が赤字だったら、民間だととっくに潰れてます。
オリックスだからどうだとか、108億円が安すぎるとか言う前に、
「この資産、いくら稼ぐのか?」
はお考えになって欲しかったです。
その結果が今ですから。 この話は当時大騒ぎになり、結果的に日本郵政が「かんぽの宿」の70施設の簿価を公開してしました。
当時、都内社宅9施設含めた79施設の簿価は123億7200万円。純資産で93億円でした。
社宅はともかく、ラフレさいたまの土地含む建設費用が286億円にもかかわらず、「簿価」が15億5800万円ということは、収益還元方式で評価して、減損しているということなのか分かりませんでしたが、いずれにしろ、日本郵政は79施設で123億7200万円を認識していたわけで、少なくとも鳩山さんが言っていた、わけのわからない値段感覚ではなかった。
一方、武蔵野社宅が10億5500万円の簿価は逆に高いと思われ、
これは自社使用のため、減損していないことを勘案すると、123億円は会計上の評価に近く、オリックスが出した108億円はおおよそターゲットプライスに近いですよね。
別におかしくない。
逆に鳩山さんの世間ずれしている感覚が際立った案件でした。
いずれにしろ、ファンドがハゲタカ呼ばわりされていた時代からすると、隔世の感します。郵政民営化の際に、オリックスへの売却を、当時の総務大臣だった鳩山邦夫氏が政治パフォーマンスで反対し頓挫した案件。自分が覚えている政治介入の中でも屈指の酷さでした。どんな詳細だったかと過去記事を検索してみたら既に3年前にフルボッコになっていたので張り付けておきます
https://newspicks.com/news/1550437
当時はオリックスは売国奴だ、くらいの論調で本当に気の毒でした。オリックス宮内氏の記事でも「今でも腹の虫がおさまらない」と言ってますね。ごもっともです
https://newspicks.com/news/1465971あの政治介入が、郵政改革の成果の一つになるはずだったかんぽの宿の整理と共に、火中の栗を拾って郵政民営化の成功に励んでいた西川 善文という経営者の職業人としての人生も潰してしまったところがあるような・・・ とんでもない介入だと当時も思っていたけれど、歪んだ政治的介入の罪深さを改めて感じます (・。・;