【3分解説】豊田章男が「10年目の決算」で、語ったこと

2019/5/9
「トヨタは、単独では生き残れない」
決算会見に姿を現した豊田章男社長が発したのは、増収増益の好業績にもかかわらず、自身が抱く危機感を伝える、強い言葉だった。
5月8日、トヨタ自動車は2019年3月期の通期決算を発表した。売上高は、前年比2.9%増の約30兆2300億円。営業利益は同2.8%増の、約2兆4700億円となった。
トヨタは日本企業として初めて、売上高で30兆円の大台を突破した。
しかし今回の決算のハイライトは、こうした「今」の数字にはない。むしろ、豊田社長が20分もかけて熱弁した、「トヨタの過去と未来」にある。
好業績の土台を作った過去と、大変革期に突入する未来展望について、何を語ったのか。決算会見のポイントを、社長の言葉を中心に解説する。