【解説】アメリカで急増する若者の自殺と「鬱カルチャー」
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AFSP(アメリカの自殺予防団体)の調査によれば、確かにZ世代の自殺は増えているのですが、それでも2017年は45歳から54歳の自殺率が20.2%と最も高く、その次には85歳以上の高齢者の自殺(20.1%)と続いています。15歳から24歳の自殺率は14.46%。ほとんどの年齢層で増加していることが分かります。
https://afsp.org/about-suicide/suicide-statistics/鬱とアートの親和というのは、もう100年、200年も前から見られることで、新しい世代に特有のことではないような気がします。
例えば、絵画の歴史を振り返れば、多くの著名な画家が鬱を表現した絵を描き続けています。ゴッホのPortrait of Dr Gachetなどはそれを代表するものかもしれません。
内面にある鬱を表現することが、自身の鬱と向き合い適応することに繋がっていたり、他者の鬱がどこか美と繋がりやすかったり、あるいは多くの人の共感を生みやすいから、ということもあるのかもしれません。
鬱や自殺の増加がアートという表現の増加に繋がっているという因果関係の逆転も十分確からしく、アートに原因を求める論調が正しいかはわかりませんが、アートという切り口で調査、研究をするのは、面白い切り口かもしれません。アメリカの鬱、そして自殺の増加が問題死されています。
全体的に自殺率が増加しているとの調査が多いですが、中でも一番増えているのが、10〜20代の若者だといわれており、なかには身近になりすぎたテクノロジーに原因の一部を求める研究もあります。
本稿では、ジャーナリストのパトリック・セント・ミシェルに、いかにZ世代がこの鬱や不安の問題を受け止めているのか、寄稿してもらいました。自殺率の増加という社会問題は、少し目線を変えると、カルチャーの側面からもこのZ世代たちのリアルが見えてきます。