令和の日本が平成初期のバブル当時より豊かである理由
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GDPは、日本で皆が働いて、日本国内で新しく生み出したモノやサービスの価値の合計額。自動車でもテレビでも、床屋さんパーマ屋さんのサービスでも、ビルでも道路でも構いません。お役人さんのサービスも含みます。
日本のGDPは年間約550兆円ですから、極端な話、作ったモノやサービスを日本で全く使わずアメリカに売り払えば、アメリカから550兆円分のドルが手に入ります。このドルで日本人は、石油でも鉄鉱石でもルイビトンのバッグでもなんでも買うことができるはず。そう考えると、GDPは、皆が働いて生み出して、皆で分けて使える所得でもあると分かります。
一人当たりGDPは一人当たりの所得ですから、国民の経済的な豊かさそのものです。平成元年の日本の一人当たりGDPは世界の国々の中で第4位。日本人はアジアの中で圧倒的に豊かな国民でした。それが今では世界で第26位、アジアの中でもシンガポールと香港に完全に抜き去られ、日本の後ろに韓国と台湾が迫っています。平成の30年間に、日本は、アジアの中で唯一豊かな先進国とはとても言えなくなったのです。
絶対的な水準が上がっているから良いだろう、という見方も出来るでしょうが、本当にそれで良いのでしょうか。日本は石油も天然ガスも鉄鉱石も肥料も飼料も輸入に頼っています。日本のGDPは、輸入した資源の上に成り立っているのです。例えば、自給率が100%に近い米だって、高齢化した農村で、石油と肥料の輸入が止まったら、日本で作ることはできません。
日本の経済的な豊かさを支える資源はお金を払って買う訳で、そのお金は国民が生み出した所得、つまりGDPの一部を使って払うのです。世界の中で日本が相対的に貧しくなれば、豊かになった諸国に買い負けます。そうなれば、日本の豊かさも落ちて行く。高級な自動車が買えなくなって、昔は何でも安く感じた先進諸国に出かけると、今では驚くほど物価が高い。そう感じる背景には、こういった不都合な現実があるのです。
豊かで清々しい気持ちで令和の時代を迎えたい心は同じです。でも、どうして日本の一人当たりGDPが相対的に下がり続けているのかを真剣に考えて手を打たないと、日本の経済的な豊かさは消えていく。新しい時代を迎えるに当たり、その危機感も併せ持っておく必要を感じないでもありません (^^;確かに、内閣府の「国民生活に関する世論調査」でも、現在の生活の満足度は過去最高みたいですから、物理的にはそうなんでしょうね。
ただ、将来への期待や希望といった心理的な豊かさは逆に貧しくなっているような気がします。
おそらくこれは日本だけではなく、欧米でもそうで、その結果がブレグジットやトランプ大統領誕生ということでしょう。あまりにも素晴らしい記事で、中国共産党の中央宣伝部に推薦したくなる。
これほど一面的にものを取り上げ記事を作成するのは普通の記者ならそうとう先輩に叱られる。でも大学教授だったら誰も文句は言えない。
横との比較、他国との比較、その他の視点など何も考えず、ひたすら令和の時代は平成初期のバブルよりずっと素晴らしいという人民日報筆法で記事を書いてい行く。
このような教授が日本にもっと出ないか。
このような教授によって日本はずっと幸せを感じる。
素晴らしい。