キャリアプランにおける「次なる一手」は、ときに複雑でストレスフルなものになる。自分がキャリアのどの段階にいるかを知れば、計画を立てやすくなるはずだ。
次なるステップを考えるために
キャリアプランを練ろうとすると、混乱してイライラがたまってしまうことがある。私はリーダーシップのコーチとして、キャリアにおける「次なる一手」を打つための手助けを必要としている、さまざまなレベルの職業人を指導してきた。
会社をうまく売却した起業家、大学卒業後の最初の仕事を探している者、そしてその中間のあらゆる段階にいる人たちを相手にしてきた。そうした進路上のさまざまな段階では、次に打つべき手もそれぞれに異なる。
あらゆるタイプの状況で役に立つのが、自分がいま、職業上の旅路のどの地点にいるのかを把握することだ。その行程の細部はそれぞれ違っているものの、成功するキャリアは、いくつかの鍵となる段階を経て発展していく。
それぞれの段階によって、目標や基準は変わる。ここでは、現状を評価し、次なるステップを計画するのに役立つ8つの段階を紹介しよう。
1. 自立し、自足する
どんな人のキャリアでも、最初の段階は自足する術を覚えることだ。多くの人にとって、これは大学へ入ってから最初に覚える教訓だ。
この段階では、自分の生活を切り盛りし、講義に出席し、食事をきちんととり、やるべきことと遊びとのあいだで適当なバランスをとる方法を身につける。自分の管理を自分でうまくできるようになることは、キャリアの重要な第一歩なのだ。
2. 核となるスキルを身につける
最終的にどんなキャリアを歩むにしても、自分の目指す分野全般に通じる基本的なスキルセットが必要だ。コンピューター科学の分野に進むのなら、情報システム、プログラミング、ハードウェアとソフトウェア、マイクロエレクトロニクスに関する基礎が求められる。
この段階で多少の選択をする必要はあるが、ここで選ぶべきスキルは適用範囲の広いもの、そして自分の情熱に沿ったものだ。また、一般的に見て職業機会がある分野を選ぶ必要もある。
3. 興味の対象を探す
カレッジや大学、その他のトレーニングを通じて核となるスキルを身につけたら、仕事の場へ飛び込む準備は整った。この段階の目標は、探索することだ。
仕事を次々に変えるのはおすすめしないが、次の段階へ進む足固めをするまでには、3種類か4種類の仕事を経験する必要があるかもしれない。
4. 焦点を定める
この段階では、とにかくひとつの得意分野に照準を合わせる。どの分野でエキスパートになりたいのか。それを見極めることは、キャリアのなかで下すもっとも重要な決断だ。
自分の興味とスキルをきちんと認識し、自分の選んだ分野のさまざまな領域で幅広い経験を積んでいれば、焦点をさらに絞り込めるはずだ。
5. ひとつの得意分野に熟達する
自分の得意分野を見つけたら、それに熟達する必要がある。エキスパートたちによれば、熟練の域に達するためには1万時間の計画的な訓練が必要という。
たいていの人の場合、そのためには8~12年にわたってそれだけに集中する必要がある。だが、自分の選んだ道に情熱を抱き、そのためのスキルも持っているのなら、やり遂げられるはずだ。ひょっとしたら、ちょっとした楽しささえ味わえるかもしれない。
6. 自分の価値をマネタイズする
得意分野を定めてスキルを開発できたら、いよいよその成果を得るときだ。キャリアのこの段階では、自分がつくりだした価値をマネタイズすることに力を注ぐ。
人によって、それは高額の給料とフルタイムの仕事かもしれないし、独立したコンサルタントとしての高い単価かもしれない。あるいは、現金や株式を生み出す会社の起業というケースもあるだろう。
7. 業界に還元する
将来の金銭的な安定を確保できるようになったら、次の目標は、あなたがここまで来るのを助けてくれたコミュニティや機関に還元することだ。
そして、これはお金だけの話ではない。個人的な時間を割き、あなたの持つネットワークを利用する機会を次の世代に提供し、あなたの洞察や知識を伝えよう。
8. レガシーを残す
成功するキャリアの最後の段階は、レガシーを残すことだ。これは何も、多額の寄付をして病院の一翼に名前を刻むとか、自分が世を去ったずっとあとまで世界に影響を与えるということではない。
レガシーは、その人の核となる価値と目的意識によって決まる。奨学金の設立かもしれないし、会議を立ち上げることかもしれない。学校の設立でもいい。目標は、それ自体で持続できるものを創設することだ。
*   *   *
ごく一部の幸運な人は、これらの段階を順番かつスムーズに経験していく。それ以外の人では、職業上の旅路は何度か曲がりくねって進んでいくことになる。場合によっては、逆戻りして再編されることもあるだろう。
大切なのは、完璧になることではなく、より大きな展望を頭の中にとどめておくことだ。
原文はこちら(英語)。
(執筆:Bruce Eckfeldt/Founder and CEO, E&A, Gazelles/Scaling Up business coach、翻訳:梅田智世/ガリレオ、写真:H_Barth/iStock)
©2019 Mansueto Ventures LLC; Distributed by Tribune Content Agency, LLC
This article was translated and edited by NewsPicks in conjunction with IBM.