【柴山和久】新入社員には、資産運用より「大事なこと」がある

2019/5/3
若いうちは借金してでも遊べ──。という言葉もあるが、無計画に借金して浪費するだけだと、後に何も残らない。また、借金にも「いい借金」と「悪い借金」がある。

若いときに「いい借金」をして、仕事をしながら自己投資をして、起業家になったのが、ウェルスナビでCEOを務める柴山和久氏である。

ゴールデンウィークの特別企画「私が新卒1年目なら 初任給を○○に使う」の2回目は、柴山CEOが借金をキャリアに生かした経験と成功の秘訣を伝授する。
柴山和久(しばやま・かずひさ)。ウェルスナビCEO・創業者。1977年生まれ。東京大学法学部卒。ハーバード・ロースクール、INSEAD(MBA)修了。ニューヨーク州弁護士。日英の財務省で合計9年間、予算、税制、金融、国際交渉に参画。その後マッキンゼーに移り、ウォール街に本拠を置く10兆円規模の機関投資家をサポート。 2015年にウェルスナビを創業。著書に『元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考法』(ダイヤモンド社)

英会話で借金200万円に

──今、仮に柴山CEOが初任給をもらう立場だったらどうしますか。
柴山 どうするでしょうか…。アドバイスになるかどうかわかりませんが、私の場合は、東大法学部から新卒で財務省(当時:大蔵省)に入って、初任給を受け取った時に2つのことを考えました。
1つは「親にどういうプレゼントを贈ろうか」ということ。そして、もう1つは、「英会話の借金をこれからどう返していこうか」ということでした。